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CRPの基準値から異常値まで解説!【数値ごとに考えられる病気まとめ】

<監修医師 田中 恵文>
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CRPと聞いてピンと来た方はかなり自分の健康に気を配っている方でしょう。

血液検査の項目によく登場するCRPですが、一体何のことなのかさっぱりわからないというのが一般的な印象です。人間ドックや健康診断の結果票を見ると検査項目の中にきっとあるはずです。

CRP基準値やCRP異常値を測定することでどんなことが分かるのか、CRP異常値によってどんな病気が見つかるのかなど、CRPの数値ごとに考えられる病気をまとめて解説します。

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CRPって何?

 

CRPとはC-リアクティブ・プロテインの略です。

肝臓で生成され、体内に炎症や組織細胞の破壊が起きると血清中に増加するタンパク質のことです。肺炎血球が持つC多糖体に反応することからC反応性タンパクと命名されました。

血液中にごく微量しか含まれていないタンパク質の名称で、その性質から体内の炎症反応の判断に利用するために検査されるものです。

炎症を起こす疾患と言えば代表格は風邪やインフルエンザで、ウイルスの侵入により倦怠感や高熱を伴います。

ケガの傷口から何らかの細菌感染を起こしてもその部分が腫れて熱を持ちますが、それも細胞破壊や壊死が起きて炎症を起こしているからです。

このCRPの数値によって病気を特定することはできません。しかし感染症などで体内に炎症があれば24時間以内に必ず数値が上がるため、病気の進行度や経過などを知るためには重要な検査項目なのです。

病気を特定することはできないと言っても、CRPの値を調べることで心筋梗塞やがんを見つける手掛かりになることもある重要な数値なのです。

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CRPはどのように検査するのか

 

CRP検査は通常白血球数や赤血球沈降速度(ESR)と同時に検査します。CRPはESR数値よりも増減の反応時間が早いため、病態の変化を直ちに知ることができ早期診断につなげられるのです。

検体は静脈から採血した2mlほどのわずかな血液を測定キットにかけることで、短時間のうちにその内容成分を分析します。

CRPは症状に炎症や細胞破壊が起きると増加するたんぱく質で、そのように症状に反応して増える反応性物質を急性相反応物質と呼びます。

体内の炎症の有り無しと細胞破壊の進捗程度を確認する指標を得るための検査方法をご紹介します。

 

検査方法1:毛細管法

毛細管に血清とCRP抗血清を入れ、37℃で2時間・4℃で一晩冷却する検査方法です。血清中にCRPがある場合は白色の沈殿物が発生します。その沈殿物の有無や高さによって陰性・陽性を判定します。

 

検査方法2:定性法

測定値の数値化はできない検査方法です。定性法はCRPの有無を目視で判定するものです。判定値の陰性が正常値、陽性は+から6+までの段階に区分されます。

 

検査方法3:定量法

検出法の違いで免疫比濁法免疫比朧法に分けられます。抗体を入れた測定試薬と検体中の抗原による抗原抗体反応を起こさせて判定します。

装置による光学的な判定方法で測定データを定量化(数値化)して炎症の重要度を判定するものです。

 

高感度CRP

従来の検査感度の10分の1程度の微量なものまでが測定できるものです。

CRP濃度が低すぎる場合には冠動脈疾患リスクが高まることが分かったためにこのような高感度の検査法が主流となりつつあります。

性感染症であるクラミジア等の慢性炎症を要因とする急性心筋梗塞や新生児感染症でもこの高感度CRP検査法を活用しています。

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数値を見てみよう

 

CRPの基準値や正常値・異常値を詳しく見ていきましょう。検査法は定量法(免疫比濁法)です。基準は5つの段階に区分されており、基準値は0.3mg/dl以下で10mg/dlを超えると入院を要します

 

基準値以下

0.3以下が一般的な基準値の範囲とされています。しかし、検査方法で挙げた高感度CRPでは0.03mg/dlから検出することができます。

 

軽度の炎症

0.4~0.9が軽い炎症の可能性がある範囲です。帯状疱疹や風邪でも軽度に当たるこの数値が出ることがあります。ストレスなどの心身症などでも胃腸障害が起きたりするためこの範囲の数値が出たりします。

子供に多い虫歯や転倒によるケガでも0.9までの数値はたびたび見られます。アトピー性皮膚炎で皮膚に炎症が起きている場合も軽度の炎症反応が検出されます。

 

中程度の炎症

1.0~2.0は中程度の炎症の可能性がある範囲の数値です。ウイルス感染症やひどい火傷などでも見られる数値です。風邪でも高熱が出るとこのぐらいの値が出ることがあります。

子供のCRP数値が1.9程度でインフルエンザが陰性、CRPの数値が下がらずにいたところで川崎病が見つかったという例もあります。

 

中程度以上の炎症

2.0~15.0になると中程度以上の炎症の可能性があると診断されます。広範囲の細菌感染や重度の外傷が該当します。糖尿病でインスリン作用が低下した時にも2.0ほどの数値が出ます。

透析患者では約半数に感染症がないにもかかわらずCRPが異常値を示しているという実態もあります。透析とは直接的な関係はないと言われていますが、膜の適合性などが関係しているというデータもあります。

骨折やその他の疾患・手術などのリハビリにもCRPの値は重視されます。機能維持のリハビリは手術当日から始まるものもありますが、炎症反応が高く出るいわゆる侵襲度の高い疾患からの回復の目安もCRP値です。

CRP値が3から5の範囲になると機能改善を目的とする筋トレなどのリハビリへの移行を検討する目安となります。

 

強度の炎症

CRPの値が15.0~20.0になると重大な疾患が発症している可能性があると判断できます。肺炎や関節リウマチ・腫瘍などが主なものですが、中でも悪性リンパ腫では特に顕著なCRP上昇がみられます

抗がん剤投与中でもこの悪性リンパ腫では腫瘍マーカーや画像診断などでは反応や異常が見られないためにCRP値が悪化の進退を見極める指標となっています。

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数値の異常で疑われる5つの病気

 

CRP異常値を5段階に分けて、その炎症の強さごとに考えられる原因を見てきました。ここからは、その数値によって疑われる病気を解説します。

 

病気1:CRP値が特に高い

癌などの悪性腫瘍・悪性リンパ腫・白血病・心筋梗塞・脳梗塞が挙げられます。重症細菌感染症により発症する敗血症は極めて高いCRP値を出し、敗血症性ショックを起こすとその25%は死に至ります。

 

病気2:CRP値が高い細菌感染

体内の炎症や細胞破壊・壊死が進んでいる状態です。高いCRP値から細菌性の感染症が多く見られます。

結核・マイコプラズマ・レンサ球菌・クラミジア・梅毒・百日咳・レジオネラなど、一度は耳にしたことがある感染症はほとんど挙げられるでしょう。

細菌感染と一口に言っても、感染源の範囲が広いのが特徴です。これらには治療のために抗生物質を投与しますが、CRP値が高いと安静も必要になります。他にも髄膜炎・骨髄炎・アデノウイルスも高いCRP値が現れます。

また、抜歯などに伴う菌血症でも症状により高い値が検出されます。

 

病気3:CRP値が高い免疫疾患

膠原病・リウマチ熱のような免疫疾患もCRP値が上がります。糖尿病や全身性エリテマトーデスも同様です。

原因不明の炎症が全身の臓器に起きる全身性エリテマトーデスは、自己免疫疾患で膠原病のひとつに分類される病気です。この場合もCRPは強陽性を示します。

 

病気4:CRP値が高いその他の疾患

肝硬変や潰瘍性大腸炎・クローン病、広範囲における外傷や熱傷などがあります。

 

病気5:CRP値が低めだが炎症反応はある

CRP値が異常値ではあるが低めに測定される病気は比較的身近なものが多く、だれでも一度はかかったことがあるようなありふれたものです。

しかし、その数値がすぐに測定できるものであるため「ありふれた」と言える程度で済んでいるのです。

風邪・鼻炎はかなり低い数値ですがわずかにCRP値があがります。発熱したりしますし「炎」がつくものは体内に炎症があります。子供に集団発生する水疱瘡・手足口病は感染性のものです。

乳児に3から4日ほどの高熱がみられる突発性発疹は、解熱した後に全身に発疹が出ます。まれに脳炎などを起こすことがあるのできちんと血液検査を受けたほうが良い疾患です。

インフルエンザ・アデノウイルス・ロタウイルスは文字通りウイルス性で、高熱が出ます。インフルエンザは熱の症状が出る前ではCRP値が比較的低めの時期にはウイルス検査も陰性の場合があります。

アデノウイルスは結膜炎などを引き起こすもので「プール熱」として知られ、夏風邪の代表的なものです。

ロタウイルスは子供に多く発生し、激しい胃腸障害を伴うもので主に冬場に感染します。成人でも罹患することはありますが、発症しなかったり軽傷で済むことが多いウイルスです。

他にも甲状腺疾患・バセドウ病は20代以降の女性に多い甲状腺機能亢進症を起こす疾患です。自己免疫疾患で、原因がわからないまま長期間身体のだるさやCRP値の高い状態が続いてから診断が出る場合もあります。

急性肝炎も肝炎ウイルスがもたらすもので、肝臓自体が腫れて痛みが出るためCRP値も上がってきます。

 

感染性のものには抗生物質の投与が効果的で、CRP値が比較的低めのうちに診断されると軽傷で済みます。すこしでも体調がおかしいと思ったら、早めに医療機関を受診することをこころがけましょう。

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