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心臓弁膜症は手術で完治する【原因や症状を徹底解説!】

<監修医師 豊田早苗>

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人間の心臓は絶えず血液を全身に送る役割を果たしています。

私達の生命を維持する為に心臓の働きは重要ですが、稀に病気などによって心臓の働きが悪くなったりする事があります。

 

心臓の疾患の一つに「心臓弁膜症」という病気があります。今回はこの病気について、お話していきます。

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心臓の仕組みを知ろう!

 

心臓は絶えず血液を全身に送る「ポンプ」のような働きをしています。大きさとしては成人で握りこぶし大、重さは200〜300g程度と言われています。

心臓は右心房、左心房、右心室、左心室と4つの部屋に分かれています。更に心房と心室の間には弁があり、弁はそれぞれの部屋のドアの様な役割を果たしています。

 

弁は4つあり、左心房と左心室の間に僧帽弁、右心房と右心室の間には三尖弁、左心室と大動脈との間に大動脈弁、右心室と肺動脈の間に肺動脈弁があります。

 

心臓は大部分が心筋という「筋肉」で成り立っており、筋肉の強い力によって、血液を全身に循環させます。

血液の循環には左心室から送られた血液が全身を巡り、右心房に戻ってくる経路(大動脈弁が開き、動脈血が流れる)と右心室から送られた血液が肺を通って左心房に戻ってくる(肺動脈弁が開き、静脈血が流れる)経路の2つがあります。

この動きによって全身に血液を巡らせ、生命 維持の為の活動を円滑にしているのです。

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心臓弁膜症とはどんな病気か

 

心臓の働きを見てきましたが、心臓にはがあり、その弁が部屋のドアの役割を果たし、血液が円滑に流れるのと逆流するのを防いでいます。

しかしながら、その弁に何らかの障害があると、うまく機能しない事があります。この病気を「心臓弁膜症」と言います。

 

この心臓弁膜症には血液がうまく流れず、弁が十分に開かない状態の「狭窄症」、血液が逆流してしまう状態の「閉鎖不全症、または逆流症」と呼ばれる疾患があります。

 

弁の障害が多いのは大動脈弁僧帽弁です。稀に2つ以上の弁が同時に病気を発症する事もあります。

 

心臓弁膜症の原因を考えてみよう

 

では、どうして弁の疾患である心臓弁膜症は起こるのでしょうか。原因を見ていきましょう。

 

先天性のもの

元々の体質的に弁の働きが弱かったり、弁の形状に異常があったりする事が原因で弁が上手く開かなかったり、閉じなかったりし、血液の循環障害が起こるものがあります。

 

後天性のもの

昔は弁膜症のほとんどの原因が「リウマチ熱」によるものとされていました。

このリウマチ熱は関節リウマチとは異なり、溶連菌などの細菌感染により咽頭炎や上気道感染を引き起こし、そのような症状の後に1〜5週間程度の潜伏期間を経て発症します。

 

この病気が原因となって、心臓の弁膜に炎症が起こり、数年数十年という長い期間を経て傷つき変形する事で弁膜症が発症するとされていましたが、現在は虫歯や怪我などで一時的に入り込んだ菌によって弁を破壊する感染性心内膜炎心筋梗塞による閉鎖不全、原因不明のものなどもあります。

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心臓弁膜症にはこんな症状がある

 

心臓弁膜症の原因について見ていきましたが、心臓弁膜症の症状についても見ていきましょう。

 

心臓弁膜症の主な症状

心臓弁膜症の症状に関しては以下の主な症状が挙げられます。

✅ 息切れや呼吸困難(肺にうっ血が起こる事によって起こる)

✅ 胸痛、咽頭部の不快感

✅ 動悸、不整脈

✅ 疲労感、倦怠感、疲れやすい

✅ むくみ(うっ血が進むと顔面や下肢などに出る)

✅ 失神   などがあります。

 

弁が十分に閉じたり開いたりしない事で、血液がスムーズに流れません。一つの心臓の部屋に負担がかかってしまい、その部屋が肥大化してしまう事があります。

 

それによって「心房細動」と呼ばれる不整脈が出ます。この症状は弁膜症に多く見られる症状です。

ただしあまり重症でない場合の心臓弁膜症の場合には、症状が無自覚な事もあります。

 

心臓弁膜症による脳卒中

稀に心臓弁膜症の方が「脳卒中」を起こす事があります。これは心臓弁膜症によって血液がスムーズに流れない事により、血栓が出来る事があります。

その血栓が血液に乗って流れ出す事によって、脳血管に詰まり、脳卒中を引き起こす原因となります。

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主な心臓弁膜症の4つの種類

 

心臓弁膜症の原因や症状についてお話ししていきましたが、ここで主な心臓弁膜症の4つの種類を見ていきましょう。

 

1.大動脈弁狭窄症

大動脈弁狭窄症は大動脈弁の開きが悪くなり、血液が大動脈に流れにくくなりますが、心臓は、それでも、なんとか弁をこじ開けて、全身に必要な量の血液を大動脈に送らなければなりません。

 

その為、大動脈に血液を送り出す「左心室」の壁が分厚くなってしまいます。この壁が分厚くなることによって心肥大が起こります。

大動脈弁狭窄症により、心肥大、重症になると全身に必要な血液の量が十分に届かず、心筋の酸素不足による胸痛が現れたり、失神を起こしたり、酷い場合には心不全になる可能性もあります。

 

大動脈弁狭窄症の場合の原因はリウマチ熱も考えられますが、最近では高齢者で大動脈弁が硬くなる事によって組織が石灰化し、弁の開きが悪くなるというケースも増えています。

高齢者でなくても先天性の弁の異常によって、起こる事もあります。

 

2.大動脈弁閉鎖不全症

大動脈弁が完全に閉じない事によって、左心室から送り出した血液の一部が逆流してしまい、左心室は普段の仕事よりも更に多くの仕事をしなければなりません。

その為、左心室が心肥大になってしまう可能性があるだけではなく、心臓が肥大化していく事で体を動かした時に息切れや心不全を引き起こす事があります。

 

大動脈弁閉鎖不全症はリウマチ熱の後遺症や加齢によるものだけでなく、大動脈瘤などによる大動脈の病気によっても生じる事が考えられます。

 

3.僧帽弁狭窄症

左心房と左心室の間にある僧帽弁が十分に開かないことによって、左心房の血液がスムーズに左心室に流れなくなってしまいます。

その為、左心房に負担がかかってしまい、左心房は大きく肥大してしまいます。肥大化することによって不整脈が生じたり、血液がよどむ事で血栓が出来る事があります。

 

以前では子どもの頃に発症したリウマチ熱の後遺症とされていたのですが、近年では医療が進み、リウマチ熱の治療が迅速に行われるようになった事で、リウマチ熱による僧帽弁狭窄症の患者さんは減少傾向にあります。

今では中高年から高齢者層に時々見られる病気となっています。

 

4.僧帽弁閉鎖不全症

左心室から大動脈へ送られる血液の一部が逆流してしまう病気であり、その分左心室は余計に仕事をしなければなりません。その為、左心室は肥大化し、進行すると心臓の動きが悪くなって心不全を引き起こします。

 

逆流した血液が左心房に負担をかける事もありますので、動悸や息切れ、酷い場合には肺に水が溜まってしまう事もあります。

 

この原因に関してはリウマチ熱によるものも考えられますが、「僧帽弁逸脱症」や「腱索断裂」というものも良く原因として挙げられます。

腱索断裂とは原因不明が大半ですが、僧帽弁を左心室から引っ張っている「紐」のようなものが伸びたり、弱くなる事で弁の力が弱くなり、血液の逆流が起こる事です。

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自然治癒しない心臓弁膜症の治療法

 

心臓弁膜症は基本的に「自然治癒」はしません。その為、治療が必要になってきますが、主な治療内容としては「内科的治療」「外科的治療」になります。

 

内科的治療は主に薬物治療を行いますが、薬物治療によって変性している弁を元の状態に戻す事は出来ません。

 

薬物治療においての目的としては

✅ 血液の逆流や弁の狭窄があっても、心臓の働きが低下しないようにする為、強心剤を用いる。

✅ 循環する血液の量を減らす事によって心臓の負担軽減の為、利尿剤を用いる。

✅ 血管を拡張させる事によって血管の抵抗を下げて、心臓の働きを助ける血管拡張剤を用いる。

 

などといった「弁膜症と共に付き合っていく為」に症状を緩和させ、心臓弁膜症の症状の進行を抑制する目的で薬物治療を行います。

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完治には不可欠な手術で健康な心臓を取り戻そう

 

心臓弁膜症は自然治癒はしない為、薬物治療と外科的治療が主な治療法となる病気ですが、薬物治療での十分な結果が得られない場合や病気の進行が見られる場合には、外科的治療を行います。

外科的治療とはその名の通り、手術を行う事になりますが、手術には主に「弁形成術」「弁置換術」になります。

 

弁形成術とは人工弁を用いて、弁やその周辺の機能を整える事で弁の機能を回復させる手術です。

弁形成術での手術によって、元の弁の修復が困難な場合に弁置換術を行います。動きの悪い弁を取り除き、代わりに生体弁や機械弁を取り付ける手術となります。

弁形成術によって元の弁の動きを生涯に渡って維持する事が可能になりますが、弁置換術に関しては人工的な弁を使うため、元々の心臓の耐久性や術後の経過に十分な配慮が必要になってきます。

 

いづれにせよ、両方の手術が全身麻酔にて胸を切開し、手術を行う開心術となりますので、身体への負担を考えながら慎重に医師と相談して行う必要があります。

 

心臓弁膜症の原因は一昔前にはリウマチ熱などの病気が原因のものが多くありましたが、近年では加齢や成人病である高血圧など、様々な原因が考えられます。

自然治癒する事は難しいですが、現代医学では様々な治療法がありますので、主治医と良く相談し、治療を進めていく事が不可欠となります。

  当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。

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