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肺動脈弁狭窄症の3つの症状や手術法【楔入圧をご存知ですか?】

<監修医師 ドクターTST>
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心臓から肺へと繋がっている血管(肺動脈)の弁が狭くなってしまう「肺動脈弁狭窄症」。なんだか名前からして難しそうな病気ですよね。

 

でも、これから赤ちゃんを授かる予定の人は知っておいて損はない病気です。

それだけじゃなく、大人になってから息切れしやすくなったという人、ずっと健康体だという人でも関係がないとは言えません。

 

肺動脈弁狭窄症とはどんな病気なのか、また楔入圧(せつにゅうあつ)についても解説もしていきます。

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肺動脈弁狭窄症とは?

 

どんな病気なのか

“肺”動脈弁狭窄症という名前が付いていますが、これは肺ではなく心臓の病気

 

心臓から肺へと延びる血管(肺動脈)で、血液の逆流などを防いでいる弁に異常が出てしまい、その部分が狭くなってしまう病気です。

血管が狭くなると、その先に十分な血液を送れなくなってしまうし、心臓にも負担がかかってしまいますよね。

 

心臓のメカニズム

ここで少し、心臓のメカニズムについてお話しましょう。

 

全身を流れる血液って、静脈血と動脈血の2種類がありますよね。それらを管理しているのが心臓だということはご存知だと思います。

 

身体で使われて心臓へと戻ってくる静脈血は、静脈を通って心臓の右心房から「右心室」へと運ばれます。

右心室に運ばれてきた静脈血(古い血液)は「肺動脈」を通って肺へ。肺で新しい酸素を取り入れて、再び心臓へと戻ってきます。

 

酸素を取り込んだ動脈血(新しい血液)は心臓の左心房から「左心室」へと運ばれ、そこからまた動脈を通って全身へと運ばれていくのです。

 

この「肺動脈」の弁に異常が出てしまい、血液の逆流や、弁自体または前後で狭窄(狭くなってしまうこと)が起きる病気が「肺動脈弁狭窄症」です。

 

この病気にかかる人

では、どんな人がこの病気にかかってしまうのか。

その多くは、生まれつき弁に異常がある先天性のもの。本来なら肺動脈弁は3枚あるのですが、2枚しかない状態で生まれてきてしまうことがあり、その結果、弁に過剰な負担がかかってしまうのです。

 

先天性心疾患は、全部で40種類以上あると言われていますが、そのうちの10%弱は肺動脈弁狭窄症だと言われています。つまり、これから生まれてくる赤ちゃんに多い病気ということなのです。

 

ほかには、ファロー四徴症や心房中隔欠損症などの他の心疾患と合併しているケースや、リウマチ熱の後遺症(後天性)で発症することも。

 

また、加齢や食生活の乱れにより、高血圧や高コレステロールが動脈弁の硬化を引き起こして、肺動脈弁狭窄症となってしまうこともあります。

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肺動脈弁狭窄症の症状

 

なんだか大変な病気にも思えますが、軽度・中等度・重度と分けることができ、治療の必要がない軽度の人(赤ちゃん)も多くいます。

 

軽度

軽度の場合は、症状はありません。そのため、病気だと気付かずに一生を過ごすこともありますし、心雑音やチアノーゼなどが見られることもあるため、それで気付くというケースもあります。

 

軽度ならば治療は必要ありませんし、運動制限などをせず、普通に生活していくことが可能です。

 

中等度

中等度の場合、最初は無症状のことが多いのですが、加齢に伴い症状が出てくるため注意が必要です。まずは、疲れやすくなったり、呼吸が苦しくなるなどで気付くことが多いのではないでしょうか。

 

その後、胸痛や不整脈、失神など次第に悪化していき、最悪の場合は心不全で亡くなることもあります。

 

重度

重度の場合は、新生児であっても、すぐに治療を開始しなければなりません。治療が遅れると、乳児期に心不全を起こして突然死ということもあり得ます。

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肺動脈弁狭窄症の手術法

 

検査

肺動脈弁狭窄症と診断され、重症度が判断されるまでには、様々な検査を受けることになります。赤ちゃんのうちに受けることも多いので、これからお父さん・お母さんになる人は知っておきたいですね。

 

聴診:心雑音を聞きます。

胸部X線:肺動脈に肥大(狭窄後拡張)などがないか見ます。

心電図:心臓の中、主に右心房と右心室の状態を調べます。

心エコー:肺動脈の状態や血流の確認をします。

心臓カテーテル:右心室と肺動脈での血圧の差を調べます。

 

心エコーと心臓カテーテルでは、肺動脈弁狭窄症の重症度が分かります。右心室と肺動脈での圧差が50mmHg以上だと、治療が必要な中程度以上だと診断されます。

 

手術

心臓の手術というと、“開胸手術で大手術になる”というのを思い浮かべるかもしれませんが、現在ではカテーテル手術が主流です。

バルーンカテーテルを静脈から通し、狭窄している弁のところでバルーンを膨らませます。

 

赤ちゃんから高齢者まで幅広い年齢に対応していて、中等度(右心室と肺動脈の圧差が50mmHg以上)で手術となります。

 

赤ちゃんに関しては、生後6か月以上での手術が望ましいとされていますが、重症なら新生児でもすぐに手術となります。

中程度の場合は、2~5歳になるまで待ってから手術となることもあるようです。手術の成功率は95%ほどで、予後も比較的良好なようです。

 

楔入圧について

 

楔入圧は「せつにゅうあつ」と読みます。心臓カテーテル検査ではよく使われる言葉なので、どんなものなのか知っておいても良いかもしれませんね。

 

楔入圧とは、バルーンカテーテルで肺動脈を塞いだ際の、バルーン部分より先の圧力のこと。通常ならバルーンで塞げば、その先の血圧は低くなります。

 

これで何が分かるかというと、その血液が最終的に行き着く「左心房」の圧力と楔入圧がイコールになるということ。

 

左心房の血圧は場所的に測りづらいため、この方法によって測られるのです。この値は平均圧で12mmHg。それを超えるようなら肺高血圧症となってしまいます。

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