こめかみが痛い頭痛の原因は?簡単な対処法とは!
<監修医師 ドクターTST>
頭が痛いと何もやる気が起きませんよね。ズキズキする痛みですか?それとも、キリキリとした締め付けられるような痛みですか?
今回はこめかみ周辺の特徴的な頭痛についてご紹介していきます。
市販の鎮痛剤や痛み止めを飲んでしのいでいる読者の方も、頭痛の原因がわかれば対処法もわかってきます。
原因を取り除き、その頭痛から解放されましょう。
こめかみが痛い頭痛!その原因は?
こめかみの頭痛と一口に言っても、その痛みがおこる時期(時間帯)、痛みの種類、片方のこめかみだけか?両方か?など、詳しく見ていくことによりいくつかの種類に分けられます。
ご自分の症状や原因から頭痛のタイプを確認していきましょう。
偏頭痛
女性に多い頭痛の一つです。こめかみあたりがズキズキと脈を打つように痛みます。
「右側のこめかみだけが痛い」「左側のこめかみが妙に痛む」というように、片方のこめかみだけが痛いことが多いようです。
また吐き気や寒気・悪寒を伴うこともあります。人によっては耳鳴りを感じる原因が偏頭痛である場合もあります。
こめかみ以外にも側頭部が痛む場合もあります。原因としては以下のようなものがあります。
ストレス、寝不足、天候の変化(雨が降る、太陽光がきついなど)、遺伝(母親が偏頭痛もちの場合が多い)、
女性ホルモンの影響(生理前)など、この頭痛の場合、痛みは数時間~3日間続くことが多く、月に数回の頻度で起こります。
また体を動かすと痛みが増したり、痛みが出る前に人それぞれ予感や前触れ(目がちらちらする、あくびが連発で出る、お酒を飲むなど)があったりするのが特徴です。
緊張型頭痛
頭を締め付けられるようなキリキリとした鈍い痛みと表現されることが多い頭痛です。
また頭が重いような感覚も引き起こされる頭痛です。毎日30分~7日間ほど続けて起こる慢性的な頭痛に移行することもあります。
原因としては、眼精疲労、長時間筋肉が緊張状態になったため(長時間同じ体勢をとり続けた、体に合わない枕を使ったなど)、体の冷え、精神的なストレスなどがあげられます。
この頭痛は、体を動かすと症状が和らぐことがあり、文字通り筋肉の緊張(こり)が原因であるといえます。
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群発頭痛
こめかみの激痛とともに目の奥にも痛みが伴います。
原因はまだ詳しくはわかっておらず、首や目の奥にある内頸動脈の炎症による刺激や内頸動脈周辺にある自律神経に関係していると考えられています。
決まった時間に毎日起こることも特徴です。またアルコールやたばこ、自律神経の乱れなどがこの頭痛を起こす原因です。
さらに一般の痛み止めや薬は効果がありません。群発頭痛を発症する前に予防するしか手立てはありません。
副鼻腔炎による頭痛
これは原因がわかりやすい頭痛です。
風邪や花粉症などで鼻水が副鼻腔と呼ばれる鼻の横にある空洞に流れ込み溜まってしまう、鼻の粘膜の炎症により副鼻腔まで炎症を起こしてしまうことによっておこります。
また一般的に蓄膿症と呼ばれる慢性副鼻腔炎では、遺伝性の病気のこともあります。
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抜歯による頭痛
歯を抜くことと頭痛の直接的な因果関係は実はありません。
多くの場合、抜歯後にこめかみ辺りに頭痛を感じるのは「歯のかみ合わせがうまくいかない」ことが原因です。
歯のかみ合わせは頭痛以外にも身体各所に不具合を生じさせますから、歯医者で治療後こめかみに頭痛を感じる場合は歯医者で相談しましょう。
また歯のかみ合わせがよくないと「顎関節症」(あごかんせつしょう)を引き起こすこともあります。
私たちが食べ物を噛む際には、大きな負担が顎にかかります。この顎の筋肉が正常に働かないと、頭痛を感じる原因にもなります。
こめかみの痛みを和らげる簡単な対処法!
これもタイプにより対処法は違います。それぞれ対処法をご紹介していきましょう。
偏頭痛
痛い場所を冷やす
ツボを刺激する
パソコン、テレビ、スマホなどのディスプレイからの光を避ける
睡眠を十分にとる
カフェインやアルコール、あくの強い食べ物を避ける
偏頭痛に効くツボは「完骨」(かんこつ)という場所です。
首の付け根からまっすぐ髪の生え際に向かって浮かび上がる骨をたどっていくと、髪の生え際辺りにくぼみを見つけることが出来ます。
それが完骨です。指でそっと押すように刺激します。このとき冷たい手よりも温かな指先の方が、よい刺激を送ることができます。
またこの頭痛は起こる前触れを感じる人がいらっしゃいますが、この時に服用すると症状を防ぐことのできる薬があります。専門医に相談してください。
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緊張型頭痛
痛い場所を温める
目の疲れをとる
首や肩のこりをほぐす(マッサージ、入浴などで血行をよくする)
日ごろから運動を行う
薬が効かない頭痛は首や肩の慢性的なコリが原因の場合もありますので、こりをほぐすことが頭痛から解放される対処法であるといえます。
また偏頭痛は動くと痛いという特徴もありますので、痛みを感じている間は無理をせずじっとしているだけでも効果があります。
群発頭痛
たばこやアルコールを避ける
規則正しい生活を送る
まだ原因がわかっていないので、これから対処法がわかることもあるでしょう。
今は、原因を避けて生活することが一番です。鎮痛剤は専門医を受診し、指示に従って使用してくださいね。
副鼻腔炎による頭痛
これは副鼻腔炎の治療が最優先です。
耳鼻科を受診し、あまりにも痛みが強い場合は医師に相談しましょう。
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こめかみの片方がズキズキ痛い(偏頭痛)
☞冷やす、食生活に気を付け休息をとる
締め付けるような痛みがある(緊張型頭痛) ☞温める、目を休める、マッサージなどで肩や首のコリをほぐす
こめかみと目の奥に激痛がある(群発頭痛) ☞規則正しい生活をおくる
片方のこめかみに激痛がおこり、同じ方向の体にしびれがある(脳梗塞、脳内出血) ☞早急に受診
鼻水(花粉症や風邪など)とともにこめかみが痛い ☞副鼻腔炎の治療を行う |
まとめ
いかがでしたでしょうか?一口にこめかみが痛いといっても、いろいろな原因から起こっている頭痛であることがお分かりいただけたと思います。
やみくもに鎮痛剤で抑えるのではなく、自分の生活スタイルを見直すことで改善できる頭痛もありますし、一刻を争う重病のサインであることもあります。
痛みを正確に知ることが大切になってきます。
夜や日中の自分の生活を振り返ってみて、原因を取り除く努力から始めましょう。
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鎮痛剤を常用していると、副作用などの心配や、ほかの病気の発見が遅れることも考えられます。
たかが頭痛だと放置せずに、しっかりと治療していきましょうね。
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