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キズパワーパッドはいつまで貼れば良い?【正しい使い方を解説!】

<監修薬剤師 BlueP>
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キズパワーパッドという絆創膏をご存じですか?

「傷を早く治す」「傷跡が残らない」などのメリットが謳われている新しいタイプの絆創膏です。

 

「本当なら使いたいけど使うのが難しそう・・・」という方のために、キズパワーパッドの仕組み、使い方、そしていつまで貼っておけばいいのかについて詳しく説明します。

擦り傷や切り傷といった小さな怪我は気をつけていても起こってしまいます。キズパワーパッドを賢く使って早く治しましょう。

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キズパワーパットとは?

 

キズパワーパッドとは、2004年にジョンソン・エンド・ジョンソン社が発売した絆創膏の名前です。

通常、絆創膏を貼るのは切り傷やすり傷の傷口を保護するためですが、キズパワーパッドはこれに「治療」という機能を加えた新型の絆創膏と言えます。

 

以前は、キズを治す時には傷口を乾かして、かさぶたを作らせて治すという治療法(ドライヒーリングと言います)が主流でした。

かさぶたについてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
かさぶたをはがすのはヤメテ!【隠された心理や病気も理解しておこう】

 

ですが、最近では傷口を乾かない状態にしてしっかりと覆い治すという湿潤療法(モイストヒーリングとも呼ばれます)が広まってきています。

 

湿潤療法は、人間の自分で傷を治す力を最大限高めようとする方法です。

人の体には、自分の傷を自分で治す自己治癒力が備わっていますが、これには体液(浸出液)が必要です。この体液の中に、皮膚を再生させたり、傷口を修復する機能があります。

 

ただし、傷口を乾燥させてしまうと、この体液の機能が十分発揮されず、傷跡が残ったりする原因になります。

そこで、潤いを逃さないようにしっかりと傷口を覆い、治療を早め完治を目指すというのが湿潤療法の考え方です。

 

キズパワーパッドには、傷口側にハイドロコロイド素材が使用されています。

このハイドロコロイド粒子は傷口から出てくる体液を吸収して膨らむことができ、ゲル状のクッションになります。こうして、潤いを逃さずに、傷口を守ることができます

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絆創膏の処置法とキズパワーパット処置法の違い

 

さて、キズパワーパッドが従来の絆創膏とは全く異なる性質のものであることはご理解いただけたと思います。

キズパワーパッドの使用方法も従来の絆創膏とは少し異なる点があります。

 

キズパワーパッドの使い方

キズパワーパッドは次のようにして使います。

1. 傷口を洗う

まず、しっかりと傷口を水道水で洗います。この時、流水で流すようにして小さなゴミや雑菌を洗い流します。

 

2. 水気を取る

次に、余分な水気を取っていきますが、この時まだ血が出ているようなら、傷口を軽く押さえて止血するようにしてください。

出血が少なくなれば、清潔なタオルやティッシュペーパーなどで水気を取ります。消毒の必要はありません。

 

3. キズパワーパッドを手で温める

傷口に貼った時に違和感がないように、キズパワーパッドを約1分間手のひらで温めてください。

こうすると、皮膚への粘着力も増すので傷口にしっかりとついてくれます。

 

4. 傷口にはる

キズパワーパッドは、傷口より一回り大きいものがオススメです。

キズパワーパッドには、絆創膏のようなカーゼ部分が存在せず、全面を傷口に使用することができます。傷口の形状に合ったキズパワーパッドを貼って、守ってあげましょう。

 

貼った後に、また1分間手のひらでキズパワーパッドを貼った部分を温めるようにするとより密着出来ます。

しばらくすると、キズパワーパッドが体液を吸収して、内側から少し膨らんできます。

 

5. 貼り替える

傷口がふさがるまでは、キズパワーパッドを貼り替えながら経過を見ましょう。

傷口から体液が出ていて、キズパワーパッドが膨らむ時は1〜3日に1回交換するようにしてください。その時には、もう一度「①傷口を洗う」から工程を繰り返してください。

こちらも参考にして下さい。

【関連記事】
キズパワーパッドはいつまで貼れば良い?【正しい使い方を解説!】

 

消毒殺菌剤が必要ではない理由

上の使い方を読んでいて不思議に思った方もいると思いますが、キズパワーパッドを使用する時は消毒剤は必要ありません。

 

消毒剤はブドウ球菌や化膿菌を殺菌するために使用しますが、消毒剤の中には刺激が強すぎて、新しい皮膚細胞の働きを低下させ、治りを遅らせてしまうものもあるからです。

 

また、皮膚の表面にも常在菌は存在していて、どうやっても傷口の周辺から入り込んできてしまい、消毒剤をつけたから防げるというものでもありません。

キズパワーパッドを貼る前に、しっかりと流水で洗い流せば雑菌の心配は要りませんし、傷口から出てくる体液にも十分な殺菌力があります。

あとは、こまめに貼り替えるようにすれば大丈夫です。

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キズの部位によるキズパワーパット使用種類といつまで貼るか

 

キズパワーパッドは数種類商品があります。キズパワーパッドはしっかりと傷口を覆うことで効果を発揮しますので、自分の傷にあった商品を選ぶことが大事です。

 

キズパワーパッドの種類

1. ふつうサイズ 60mm x 20mm

横長の小さな切り傷やすり傷にぴったりです。

2. 大きめサイズ 70mm x 44mm

少し大きめの円形の切り傷やすり傷に使用してください。

3. 水仕事よう 60mm x 20mm

ふつうサイズとほぼ同じ大きさですが、三日月型をしているので指の先や爪の周りなどに張りやすい構造をしています。

4. 指用

ハイドロコロイド素材を六角形にして配置することによって伸縮性を高めたタイプです。2サイズ入っています。

指の関節と関節の間に巻きやすい指巻用(73mm x 20mm)と、関節にフィットする指関節用(36mm x 36mm)があります。

5. スポットタイプ 30mm x 20mm

ハイドロコロイド素材を六角形にして配置することによって伸縮性を高めたタイプです。

手のひらや顔など動きの多い部分の傷や目立たせたくない部分に貼るのにぴったりです。

6. 靴擦れ用 54mm x 29mm

足首側やつま先側の靴ずれに張りやすい、角のない楕円型をしています。

7. ジャンボサイズ 70mm x 62mm

広い範囲のすり傷などの場合は、ジャンボサイズが適しています。

8. ひじ・ひざ用 80mm x 50mm

ハイドロコロイド素材を六角形にして配置することによって伸縮性を高めたタイプです。

ひじ、ひざなど曲げる動きが多い部分にオススメです。

 

キズパワーパッドの交換の頻度と剥がすタイミング

傷の治りを早めてくれる効果のあるキズパワーパッドですが、どのくらいの頻度で交換すればいいのでしょうか?

 

交換の頻度は、1日〜3日に1回を目安にしてください。3日以上置いておくと、体液が古くなり、感染症を引き起こす可能性があります。

もしくは、体液が漏れてきていたり、キズパワーパッドが剥がれてきた時も貼り替えるようにしてください。

 

キズパワーパッドと皮膚の間に隙間ができると、湿潤療法の効果が薄れるのと、雑菌によって感染症を起こしたり化膿する可能性が高くなります。

交換の際は、ただ貼り替えるだけでなく、もう一度流水で洗ってから交換しましょう

 

キズパワーパッドをいつまで使用するかについては2つ目安があります。

1. 体液が出てこなくなり、新しいキズパワーパッドを貼って1日経っても白い膨らみが見られなくなる

2. キズパワーパッドを剥がしたときに傷口が乾いていて、薄い膜が張ったようになっている

こうなったら、皮膚の再生の工程がほぼ終わったというサインで、湿潤療法は必要なくなりますので、キズパワーパッドを外しても大丈夫です。

ただし、再生し終わってすぐの皮膚はとても弱いので、普通の絆創膏などを貼って保護しておくのがベターです。

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キズパワーパットの使用が適していないケガと使用の失敗を防ぐ方法

 

ここまでキズパワーパッドのメリットや効果を説明してきましたが、すべての傷に有効というわけではありません。

キズパワーパッドが適さない怪我と、キズパワーパッドに失敗しないように使用するための注意点をお伝えします。

 

病院で診察を受けた方がいい怪我

キズパワーパッドが使用できるのは、軽い擦り傷や切り傷、軽いやけど、あかぎれや逆むけ、靴ずれなど、体のごく表面で発生する傷です。

もし次のような場合は病院で診察を受けましょう。

✅ 大きな傷、深い傷

✅ かみ傷、刺し傷、裂け傷

✅ 傷口から膿(黄色に色がにごってドロッとした液体)が出てくる

✅ 広範囲のやけど、重度の火傷、低温やけど

✅ ニキビ

✅ 飛び火

✅ 水いぼ

ニキビや飛び火、水いぼなどは皮膚表面に出来ますが物理的な傷ではありませんのでキズパワーパッドは不向きです。

対処方法についてくわしくはこちらを見て参考にして下さい。

【関連記事】
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使用の際の注意点

キズパワーパッドを上手に使うには幾つかポイントがあります。

1. キズパワーパッドを温める

キズパワーパッドは、温めると皮膚に張りやすくなります。

傷口に貼る前に1分、貼った後に1分、それぞれ手のひらで覆って温めてあげましょう。

 

2. 軟膏やクリームは塗らない

傷口に軟膏やクリームを塗るという方もいると思いますが、これもキズパワーパッドとは相性が良くありません。

油分があると傷口にうまくつかなくなりますので、軟膏などは洗い流してからキズパワーパッドを使うようにしてくださいね。

 

3. かさぶたができる前に貼る

キズパワーパッドは皮膚が傷ついたらできるだけ早く貼るようにしてください。

傷口が乾いてしまうと湿潤療法の効果が得られません。もしかさぶたができてしまったら、従来の絆創膏などで傷口を保護するようにしてくださいね。

 

まとめ

しるし   

今回はキズパワーパッドの仕組み、使い方、注意点、そしていつまで貼ればいいかについて詳しくお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

 

キズパワーパッドは「治療」効果も含むため、幾つか注意点がありますが、それさえ守れば普段使っている絆創膏と使い方はほとんど同じです。

あとは、浅めの物理的な傷に効果がある絆創膏だ、ということを覚えていてください。流水で汚れや異物を洗い流せるくらいの浅めの傷です。

 

もし、何か異物が傷口に入ってしまった可能性があったり、皮膚を深く傷つけてしまっている傷の場合は病院を受診するようにしてくださいね。

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