ナジフロクリーム1%の3つの効果【正しい塗り方を解説!】
<監修薬剤師 seina akasa>
今回はニキビでお悩みの人必見の、ナジフロクリーム1%という塗り薬について解説していきます。
ナジフロクリーム1%は皮膚科で貰うことの多い薬ですが、一体どのような効果があるのでしょうか。正しい塗り方などと共に、ナジフロクリーム1%の効果や塗り方について見ていきましょう。
気になる所から確認してみよう
ナジフロクリーム1%の3つの効果
ナジフロクリーム1%とは?
ナジフロクリームは、主に皮膚科で出される外用薬です。主成分はナジフロキサシン1%。キノロン系の殺菌性のある抗菌薬です。チューブに入ったクリーム剤で1本10g、その中に主成分は0.1g含まれています。
ナジフロクリーム1%は、医師の診察と処方箋がないと貰えない処方せん医薬品となっています。この薬は後発品(ジェネリック)で、先発品にはアクアチムクリーム1%やアクアチム軟膏1%などがあります。
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3つの効果
ナジフロクリーム1%は主に3つの皮膚疾患に対して処方されます。まずは「ざ瘡」。いわゆるニキビのことです。
ナジフロクリーム1%では、化膿して赤く炎症を起こしているニキビに使用されます。白ニキビや黒ニキビにはあまり効果が期待できません。
ただし、あばた状の跡(クレーターのような凹みになったもの)には効果が期待できません。そして「表在性皮膚感染症」と「深在性皮膚感染症」。深在性皮膚感染症は、尋常性毛瘡とも呼ばれます。
これらは、黄色ブドウ球菌などの細菌感染による皮膚疾患のことで、皮膚表面なら表在性、皮膚の奥なら深在性となります。
表在性皮膚感染症の代表的なものでは、おでき、とびひ、毛包炎などがあります。
ナジフロクリーム1%のこんな作用が効く!
ナジフロクリーム1%は新キノロン系の抗菌剤です。作用は、細菌のDNAの複製を阻害すること。つまり細菌が増殖することを防ぎます。
それにより、アクネ菌やブドウ球菌属を殺菌してくれる効果が期待できるのです。アクネ菌はニキビの原因菌と言われているもの。
ブドウ球菌はとびひやおできなどの原因となる菌です。
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アクネ菌はもともと私たちの皮膚にある常在菌ですが、肌環境が悪化すると毛穴の中で増殖、ニキビとなってしまいます。この毛穴で増殖したアクネ菌を殺菌することで、免疫反応による炎症を鎮め、最終的にニキビを治してくれるのです。
臨床実験では、先発品のアクアチムクリーム1%では使用した半数以上の人にニキビの改善が見られたとの報告があり、ナジフロクリーム1%にも同等の効果があることが実験により確認されています。
ナジフロクリーム1%の正しい塗り方
使用方法
ナジフロクリーム1%は基本的に1日2回、患部に塗布します。塗るタイミングとしては、洗顔後や入浴後などの肌が清潔な状態の時。
できれば化粧水などでスキンケアする前に塗布するのが良いですが、忘れてしまった場合などは後から塗っても構いません。クリームは少量ずつ手に出して、ニキビの部分にだけ塗るようにしましょう。
塗る量や期間などは医師の指示に従って、一般的に、ニキビの場合は4週間使用して効果が見られないようなら中止します。もし塗り忘れたという場合、2回分を一気に塗るのではなく、あくまでも1回分の量を塗るようにしてくださいね。
効き目
ナジフロクリーム1%の殺菌成分は、市販薬よりも強いため、効果が期待できます。
ナジフロクリーム1%と同等の効果が実験で確認されているアクアチムクリーム1%では、4週間の使用で67.1%の人のニキビに有効であったという臨床成績があります。
「ニキビくらいで病院っていうのも…」と思われるかもしれませんが、ニキビも立派な皮膚疾患です。ニキビの専門医がいる皮膚科もあるので、なかなか治らないニキビにお悩みの方は、一度受診してみてはいかがでしょう。
にきびの治療方法についてはこちらを参考にして下さい。
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ナジフロローション1%
同成分のものに、ローションタイプもあります。こちらもニキビ治療に効果のある薬で、背中など広範囲のニキビに適しています。
1日1~2回、同様に洗顔後や入浴後などの肌が清潔な状態で、スキンケアの前に塗布します。
ナジフロクリーム1%の副作用
副作用
ナジフロクリーム1%の副作用には、以下のようなものがあります。
✅ 掻痒感
✅ 刺激感
✅ 発赤
✅ 潮紅
✅ 丘疹
✅ 顔面の熱感
✅ 接触皮膚炎
✅ 皮膚の乾燥
✅ ほてり
これらの症状が見られる場合は、医師や薬剤師に相談してください。
ナジフロクリーム1%はステロイドが含まれていないため、副作用も少なく比較的安全な薬です。重篤な副作用も特に報告されていませんが、使っていて気になることがあるようなら相談するようにしましょう。
注意が必要な人
以前にこの薬を使ったことがあり、その時に副作用やアレルギー症状が出たという人は、診察の時に相談してください。
妊娠中の人や、新生児や低出生体重児、乳児に対しては使用経験が少なく、安全性が確立していません。医師の指示のもとで使用し、変わったことがないか注意するようにしましょう。
また、ほかに薬、特に外用薬を使っているという場合には、成分の重複などが心配されます。使っている薬は、自分でもお薬手帳で管理して、医師や薬剤師の指示に従うようにしてください。
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