ブスコパン錠10mgの効果や4つの副作用【効かない理由とは?】
<監修薬剤師 seina akasa>
ブスコパン錠10mgは胃腸などの内臓のけいれん性の痛みを取ってくれるお薬です。胃酸の分泌を抑えてくれる作用もあり様々な用途で使われていますが、副作用も報告されています。
今回はそんなブスコパン錠の副作用と、飲んでいるのに症状が効かないといった時に考えられる原因について解説します。
ブスコパン錠10mgの効果
胃の痛み
胃腸などの消化器系は、副交感神経の命令によって運動が亢進します。この働きはアセチルコリンという神経伝達物質によって強まりますが、このお薬はアセチルコリンを抑える事で副交感神経の刺激を弱める働きをします。
その結果、胃腸や胆嚢の異常な運動(けいれん)が抑えられるので、痛みも和らぎます。その為、腹痛やさしこみ(疝痛、癪)に効きます。
このようにブスコパン錠は消化管などのけいれんによる痛みに効果的なので、それ以外が原因の腹痛や胃腸が原因ではない時は効かない可能性があります。
胃酸過多
ブスコパンの主成分はブチルスコポラミンというもので、胃腸の過度な運動を抑えたり、胃酸の分泌を抑えたりする作用があります。それによって、痛みを軽減させてくれます。
生理痛
ロキソニンなどの鎮痛剤では痛みが消えないときは、ブスコパン錠と一緒に飲むことで生理痛が緩和されたという人がいます。また、ブスコパン錠だけでも緩和されたという人もいます。
女性の場合は、毎月生理が来るので少しでも痛みは軽減したいですよね。どの鎮痛剤でも効かなかったという人は、一度試してみるといいかもしれませんね。
実際にブスコパン錠の効果には月経困難症が明記されています。生理痛は、子宮が筋収縮をする為に痛みが出ます。
ブスコパン錠に含まれるブチルスコポラミンによってその収縮を抑え、生理痛を緩和させるという働きをします。
月経困難症についてはこちらを参考にして下さい。
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ブスコパン錠10mgの副作用
口の渇き、便秘、尿が出にくい、眼の調節障害
特に出やすい副作用として「口の渇き」・「便秘」・「尿が出にくい」・「眼の調節障害」が挙げられます。重症化する事はほとんどないのですが、症状が強い場合は医療機関を受診するようにしましょう。また、特に高齢の男性では排尿障害に注意が必要です。
起きる確率の低い副作用には、動悸、鼓腸、発疹なども挙げられます。
飲み合わせ
持病がある人やアレルギーを持っている人は、症状が悪化する事があります。その為、事前に伝えるようにしましょう。
また、他に薬を飲んでいる人も伝えるようにしましょう。安定剤や抗うつ薬と一緒に飲むと、両方の薬の副作用が強くなってしまう場合があります。その他にもカゼ薬・鼻炎薬・かゆみ止め(抗ヒスタミン薬)も飲み合わせには注意が必要です。
持病がある場合
緑内障の人は眼圧が上昇し症状が悪化する恐れがあるため、ブスコパン錠は禁止されています。また、前立腺肥大で排尿がしにくい人・腸に閉塞がある人も飲むことが出来ません。
さらに出血性大腸炎などの細菌性下痢症の場合も使用は避けます。その他、心臓病・潰瘍性大腸炎・甲状腺機能亢進症の人では薬を使うときは慎重に用いらなければなりません。持病のある人は必ず伝えるようにしましょう。
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ブスコパン錠10mが効かない理由とは?
他の病気
ブスコパン錠は胃腸に生じる過度な運動やけいれんを抑える薬です。その為、お腹の痛みや胃の痛みが他の病気によるものの場合は、効かない可能性があります。薬を飲んでも痛みが治まらない場合は、病院で相談するようにしましょう。
胃痛の原因についてはこちらも参考にして下さい。
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