土踏まずがない原因!不健康の証拠って本当?
<監修医師 まっちゃん>
皆さんの足の裏には土踏まずがありますか?
土踏まずがない足は、運動能力が低下したり、歩行障害になるなどの可能性もあります。
今回は、土踏まずがない原因や対処法、予防法などについてご紹介していきます。
気になる所から確認してみよう
土踏まずとは?
土踏まずはヒトの足の裏にあるアーチ状の形のことをさし、土踏まずがない足のことを「扁平足(へんぺいそく)」と言います。
土踏まずは、前後、左右、水平方向の姿勢を制御すること、歩行をする際の衝撃を緩和することが主な役割となっています。
土踏まずがアーチ状の形をしていることと、
足の裏にかかる圧力の差により足の筋肉が連動することで、スムーズに姿勢を保つことができているのです。
また、心臓から最も遠い場所にある足の裏ですが、土踏まずがバネのように働いて歩行の際の衝撃を和らげると同時に、
足の裏の血流を良くし、血液を循環させるという役割も果たしています。
このことから足の裏は「第2の心臓」とも呼ばれ、土踏まずは血流を良くして健康を保つ為に欠かせない場所であると言えます。
土踏まずがない原因
土踏まずは歩くことによって形成されます
土踏まずは二足歩行をすることによって足の筋肉や靭帯(じんたい)と共に形成される為、
生まれたての赤ちゃんや歩行の練習期である3歳くらいまでは土踏まずがありません。
ここでは、大人になってから土踏まずがない扁平足(へんぺいそく)になってしまう原因を2つご紹介します。
足に合わない靴を履き続ける
新しい靴を買った後、なんとなく合わない、痛みがあるなどの状態でも、もったいないからと履き続ける方は多いと思います。
しかし、足に合わない靴を履き続けていると、足の裏の骨格が歪み、変形することで土踏まずがなくなってしまう場合があります。
特に女性の場合、足の裏に負担がかかりやすいヒールのついた靴を履く機会も多い為、
足の親指の付け根部分の関節が小指側に反り返る「外反母趾(がいはんぼし)」になる方もいます。
外反母趾は扁平足と同様、骨格が変形してしまう病気ですが、扁平足と併発するケースが多く、
この2つを併発している症状を「外反扁平足(がいはんへんぺいそく)」と言います。
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運動不足による筋力の低下
土踏まずは二足歩行によって足の筋肉や靭帯と共に形成されていきますが、
運動不足などによって足の筋肉が衰えると、1度形成された骨格のバランスが崩れ、土踏まずがない扁平足になる場合があります。
また、扁平足になると足が疲れやすくなる為、歩行数が減り、さらに運動不足になって扁平足の症状が進んでいくという悪循環に陥ることもあります。
体を鍛えることでも土踏まずがなくなることがある
筋力が衰えると骨格のバランスが崩れ、土踏まずがなくなってしまう場合がありますが、
運動をたくさんして体を動かす方でも扁平足になる可能性があります。
一流と言われるアスリートには扁平足が多いと言われていますが、その原因は足底筋とふくらはぎの筋肉の発達によるものだとされています。
足の筋肉を酷使する運動をするとふくらはぎなどの足の筋肉が極度に鍛えられていきます。
するとかかとの骨が上に引っ張り上げられる形になり、
かかとが地面に着くときに引っ張られる力がかかるので、足の裏のアーチがなくなり扁平足になってしまうのです。
足の筋肉を酷使するアスリートに扁平足が多いのはこの為なのです。
土踏まずがない人はこうやって対処してみて!
土踏まずがない扁平足(へんぺいそく)は、
体重の分散がうまくできなかったり歩行をする際の衝撃を和らげるバネの働きが弱まってしまう為、
他の筋肉や骨に負担がかかり、足が疲れやすくなると言われています。
ここでは、土踏まずがない場合の対処法について2つご紹介します。
足に合う靴を履く
足に合わない靴を履き続けると骨格が歪み、扁平足になる場合があります。
靴を買うときには必ず試し履きをして、自分の足に合う靴を選びましょう。
購入後、履いているうちに違和感を覚える場合は無理をして履き続けることは避けてください。
自分の足に合う靴の選び方が分からない場合には店員さんに足の悩みなどを相談しながら選ぶと良いでしょう。
最近では自分の足の裏の形に合わせた、
オーダーメイド仕様のスニーカーやヒールのついた靴などもリーズナブルに手に入るので、そういったものを購入するのもおすすめです。
また、歪んでしまったアーチ(土踏まず)を元の位置に戻す為の矯正用(きょうせいよう)インソールを使用するのも良いでしょう。
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足裏エクササイズをする
扁平足は、歪んだ骨格を元の位置に戻し、足の筋肉をつけることで改善されていきます。
つま先立ちで歩く、縄跳びをする、足の指を使って足指じゃんけんをするなどで運動不足を解消し、足の筋肉を鍛えることができます。
家事をしながらや通勤途中の電車の中で行えます。
こうしたながら運動でも効果が期待できるので、ちょっとした時間を見つけて行うと良いでしょう。
土踏まずがなくならない為の予防策
大人の場合は1度骨格が歪んでしまうと治すのにも時間がかかったり痛みを伴うこともあるので、
普段から足の裏にも気を配り、メンテナンスをしていくことが扁平足の予防につながります。
扁平足(へんぺいそく)は小さな頃からの積み重ねで予防できると言われています。
足の骨格が完成していく3歳〜10歳頃までに土踏まずを形成することが重要だと言えるでしょう。
特に裸足(はだし)で遊ぶことは、バランス感覚や足の筋肉が鍛えられる為、
保育園や幼稚園でも「裸足教育」として取り入れられているケースが多く、幼少期に土踏まずを形成する方法として広く知られています。
他にも大人と同様、つま先立ちで歩く、縄跳びをするなども効果的なので、親子で楽しみながら行うと良いでしょう。
また、子どもの靴も、サイズなどをこまめにチェックして足に合う靴を選んであげることが大切です。
ヒールのついた靴や足に負担がかかりそうなデザインの靴は極力避けましょう。
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まとめ
以上、土踏まずがない原因や対処法などについてでしたがいかがでしたか?
エクササイズや靴を変えても改善されず、足が疲れやすい、
痛みがあるなどの症状がある場合には、整形外科や靴外来を受診すると良いでしょう。
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