足の裏が熱い原因解明!糖尿病の可能性あり!?
<監修医師 まっちゃん>
特に思い当たる節がないのになぜか足の裏が熱い…そんな経験はないでしょうか?
たいしたことはないだろうと見過ごしてしまいがちな足の裏のほてりですが。。
実は糖尿病(とうにょうびょう)などの重大な疾患が隠れている可能性があります。
今回は、足の裏が熱い原因や原因ごとの対処法についてご紹介します。
足の裏の働き
足の裏は第2の心臓
心臓から最も遠い場所にある足の裏ですが、実は第2の心臓と言われるほど重要な役割を果たしています。
最も重要なのは、歩行するときに心臓の働きを助けて、血液の循環をさせるポンプの役割をしていることです。
また、足の裏には様々な臓器とつながっている反射区(=ツボ)があり、体の中で悪いところに対応する部分を押したりして刺激すると痛みを感じる、センサーの役割も果たしています。
足の裏には役60カ所の重要な反射区があり、刺激して痛みや違和感があるかないかで全身の健康チェックができるのです。
足の裏が熱い原因
第2の心臓とも言われる足の裏ですが、普段の生活の中で足の裏が熱いなどの異常を感じても、あまり気に留めない方も多いかもしれません。
そのまま放っておくと重大な疾患を見過ごしてしまう可能性があるので注意が必要です。
冷え性などの血行障害(けっこうしょうがい)
冷え性と聞くと、末端冷え性(まったんひえしょう)など、手や指の先が冷たくなるイメージですよね。
足の裏が熱いのは冷え性の1つである「戻り冷え性(もどりひえしょう)」が原因になっている可能性があります。
足は歩行によって血液を循環させるポンプの役割を果たしています。
血行が悪くなると血液が心臓まで戻れずに足の裏に滞留してしまう為、熱が生じてしまいます。
一般的な冷え性が血液を運べずに指先などが冷えてしまうことに対し、戻り冷え性は血液が循環できずに足の裏に溜まることによって、熱を逃すことができずほてってしまうのです。
また、足裏のツボを押したりマッサージするのも有効です。
詳しくは以下の記事で解説しています。
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自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)や更年期障害(こうねんきしょうがい)
ヒトの体は、自分の意思とは関係なく体内の状態を一定に保つ性質があります。
その役割を担っているのが、活動的になるよう作用する交感神経と、リラックスできるよう作用する副交感神経の2つの自律神経です。
この2つの自律神経は交互に優位に立つことによって身体の機能のバランスを保っています。
しかし、ストレスや疲労、ホルモンバランスの乱れなどで切り替えがうまくできなくなってしまうと、体に様々な不調が表れてきます。
また、更年期障害も、エストロゲンという女性ホルモンが減少することによってホルモンバランスが崩れ、自律神経失調症と同じような症状が出ると言われています。
閉経前後の女性がなりやすいですが、40代後半あたりから男性も更年期障害になることがあるようです。
足の裏のほてりはホットフラッシュと呼ばれ、他にも過呼吸やイライラ、情緒不安定などといった症状がある場合が多いでしょう。
糖尿病(とうにょうびょう)
足の裏が熱くなる症状が突然表れたら、糖尿病、または糖尿病が進行して起きる合併症の1つ、糖尿病性神経障害(とうにょうびょうせいしんけいしょうがい)の可能性あり。
ヒトの体は、でんぷんなどの糖質を消化してブドウ糖を作ります。
それを血液にのせ、インスリンというホルモンによって全身の細胞に取り込むことで生命を維持しています。
ところが糖尿病になると、このインスリンの働きが不十分になり、血中のブドウ糖を細胞に取り込むことができにくくなるのです。
その為、血糖値(=血中のブドウ糖の量)が上がってしまうのです。
血中にブドウ糖が多くなると血液がドロドロとして流れにくくなり、足の裏や指先まで十分に行き渡りません。
そうなる事で、末梢神経(まっしょうしんけい)に異常が出てくるのです。
この異常は、足の裏が熱い、感覚がよくわからないなどといった形で表れます。
寒い冬場や怪我をしたからといった理由ではなく、「最近」「急に」足の裏が熱いと感じるようになった方は注意が必要です。
足の裏が熱いときの原因ごとの対処法
足の裏が熱くなるのにはいろいろな原因があります。ここでは先ほどご紹介した原因ごとの対処法をご紹介します。
血行障害(けっこうしょうがい)
戻り冷え性(もどりひえしょう)などの血行障害で足の裏が熱い場合は、とにかく血行を良くすることが最重要です。
入浴の際は湯船に浸かる、足の裏のマッサージや足首を回したり、全身で伸びをするなどが良いでしょう。
戻り冷え性は、血行が悪くなることによって血液が足の裏に滞留してしまうことが原因です。
冷えた体を温めること、血流を良くする為に適度な運動をすることが大切なのです。
自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)や更年期障害(こうねんきしょうがい)
ストレスや疲労などによってホルモンバランスが乱れてしまうのを防ぎましょう。
また、それらが溜まらないようになるべくリラックスする時間を作りましょう。
ストレスが溜まっていると感じるときには、映画を見たり旅行に出かけたりなどの趣味でストレスを発散するのも良いでしょう。
自律神経のバランスが取れていると、足の裏が熱くなるといった体のほてり(ホットフラッシュ)を抑えることができます。
カフェインやニコチン、アルコールを控えたり、バランスの良い食事を心がけるなど、規則正しく生活することでも自律神経の乱れはおさまってきます。
ただし、夜眠ることができないなどといった症状もある場合には、心療内科などに行って相談した方が良いでしょう。
糖尿病(とうにょうびょう)
最近になって急に足の裏が熱いと感じるようになった場合には、すぐに受診しましょう。
足が痺れている、足の感覚がよくわからないなどといった症状がある場合には、合併症の糖尿病性神経障害を起こしている可能性があります。
一刻も早く医師の診断を受け、適切な治療をすることが大切です。
足の裏が熱くて寝れないときの原因と対処法
日中は特に何ともないのに、夜眠ろうと布団に入ると急に足の裏が熱くなって寝つけない…そんなときの原因と対処法についてご紹介します。
疲労による血行障害(けっこうしょうがい)
1日中歩き回ったり立ち仕事などをして足を酷使していると、夜になって疲れが溜り、血流が悪くなってしまいます。
疲労の蓄積した足が冷却機能を失って、オーバーヒート状態になり、足の裏が熱くほてってしまうのです。
足の裏が熱くても冷やすのは逆効果
足に疲労が溜まっているからと言って、湿布などで冷やしてしまうとますます血流が悪くなって逆効果なので、必ず足を温めるようにしましょう。
血流を良くし、足の疲れを取ることで改善されるので、足湯や足裏のマッサージ、くるぶしを回す、足の指を1本1本マッサージするなどが良いでしょう。
レストレスレッグス症候群
別名「むずむず脚症候群」
高齢の方に多く夜眠る頃に足の裏のほてりやかゆみなどのじっとしていられないような不快な症状が表れます。
日中などの動いている時間帯ではなく、布団に入り足を動かしたりしないでじっとしているときに表れるのが特徴です。
原因ははっきりと解明されていませんが、神経の障害であると言われています。
布団に入る頃になって足の裏が熱くなったり、不快なむずむずとした症状がある方は、睡眠障害の専門医を受診するのが良いでしょう。
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まとめ
以上、足の裏が熱くて眠れないときの原因や、考えられる疾患、対処法についてでしたがいかがでしたか?
ふだん気にする機会も少ない足の裏ですが、たくさんのツボがあり、全身の健康状態をチェックする上では欠かせない場所です。
糖尿病(とうにょうびょう)のような重大な疾患が隠れている場合もあるので、異常を感じたら早めに受診してくださいね。
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