朝から気持ち悪いし吐き気がする!【6つの原因を確認】
<監修医師 ドクターTST>
朝起きた瞬間から、胃が重く気持ち悪い。。そんな状態だと仕事に行くのも学校に行くのも辛いですよね。
二日酔いなど、自分で原因が分かれば良いのですが、その条件に当てはまらない場合、急な吐き気という症状は何が悪いのか特定しづらいものでもあります。
今回は朝の吐き気は一体何が原因なのかを解説していきます。
朝から気持ち悪くて吐き気がする原因
寝起きに急に吐き気やめまいなどに襲われると、一日のやる気や意欲が一気になくなり、その一日を最悪に過ごすという経験をした人も多いのではないかと思います。
そもそも、なぜこのような症状が引き起こされてしまうのでしょうか?
朝の気持ち悪さには様々な理由が考えられますが、そのなかでも特に体調不良と関係するものをまとめてみました。
食べすぎ・飲みすぎ
心当たりが多い人もいるかと思いますが、まず真っ先に考えられるのがアルコールの飲みすぎや、前日の食事の食べすぎです。
油っこいものをつい食べすぎてしまったり、夕飯を食べた時間が遅すぎたりすると胃などの消化器官に負担をかけ、消化不良を起こし次の日の朝に胃もたれや胃炎・胸やけのような症状になります。
別にあれくらい大丈夫、そんなに食べてないと考えていても、年齢を重ねるごとに消化器官の働きも低下しています。
その日の体調の状態なども胃腸の働きに影響を及ぼし消化不良を引き起こしやすくするのです。
気を付けるべき点でいえば、
✅ 就寝前の3時間以降、または21時以降の夕飯は控える
✅ 油っこいものや肉類中心の食事を控える
✅ お菓子の食べ過ぎや炭酸飲料の飲みすぎにも注意
✅ 塩気が多いものを摂りすぎない
次の日の自分のためにも身体に負担をかけない、バランスの良い食事を心がけてみてください。
睡眠不足
睡眠は一日の疲れをとり、免疫力を増加させホルモンバランスを整えるなどの身体にとって必要不可欠な時間です。
さらに重要なのが体内時計と自律神経のバランスを保ってくれていること。
体内時計は誰にでもある生活のリズムで、このリズムが少しでも狂うと、自律神経という脳の中にある神経系の働きも不調をきたします。
そうなると、朝目覚めても体が重く、だるいと感じたり、場合にはひどい頭痛や嘔吐感に襲われたりします。
✅ 睡眠をとる時間が不規則
✅ 睡眠する時間が極端に短い(2時間、3時間など)
✅ 休みの日は普段以上に寝すぎてしまう
✅ 早起きがなかなかできない
こうした点に当てはまる睡眠のとり方であれば、朝だけではなく一日の活動にも体調不良が続き、重大な病気を引き起こす原因にもなりかねません。
単純に長く寝ればいいわけでもなく、自分のリズムに合わせた質のいい睡眠をとるということが大切です。
【関連記事】
質の良い睡眠をとる方法を解説!寝れない原因をチェック!
身体の疲れ・眼の疲れ
身体の疲れはそのまま代謝機能の低下と考えてもいいでしょう。
代謝が悪いと胃液や腸液の分泌を過剰にしたり、逆に少なくなったり、脂肪や毒素の分解ができなくなったりします。
そうなると胃腸の炎症や便秘などを起こし、朝から気持ち悪く感じることも多くなります。また、現代で最も悩みが深刻なのが、眼の疲れ、いわゆる眼精疲労です。
眼の疲れがどうして吐き気に関係あるの?と考える人もいるかもしれませんが、眼を酷使しすぎたときの吐き気や頭痛はかなり重たいものです。
寝ている間に多少の疲れは回復するはずですが、仕事などで眼を酷使したり、寝る直前までパソコンやスマホ、テレビを見ていたりすると、休まなくてはいけないと指令を出す脳神経の働きが乱れます。
そして、質の悪い睡眠で寝不足になって眼の疲れはとれないまま、ダメージは翌日の朝にまで引きずります。
朝の気持ち悪さに加え、頭痛とめまい、眼の充血や痛み、肩や首のこりがひどく感じたら、それは眼精疲労が原因にあるのかもしれません。
【関連記事】
眼精疲労の症状チェック!こうやって解消してみて!
毎日のストレス
疲れやストレスは身体に直接影響を及ぼします。出勤前や登校をする前に、家から出るのが「イヤだな、めんどくさいな」と抵抗感を感じたことはありませんか?
それは学校や仕事での人間関係や、仕事のノルマなどのプレッシャーなど、人によって理由は様々かと思います。
その影響で朝から気落ちしたり、気持ち悪さなどを感じたりすることを、神経性嘔吐症または心因性嘔吐症といいます。
精神的な症状では吐き気の他にも、
✅ 食欲の低下
✅ 身体がしびれる感じがある
✅ 呼吸が困難で、息切れをする
✅ めまい、頭痛がひどい
✅ 胸の圧迫感がある
✅ 動悸がある
✅ 汗をひどくかく
など、持病などに心当たりがない場合は、精神疾患の可能性があります。
ストレス状態を我慢しすぎると鬱病、パニック障害、自律神経失調症などになりやすいです。
朝の不調を感じたら自分が今どんな環境なのかを整理し、必要であれば精神科医などに相談しましょう。
【関連記事】
ストレスが原因の病気一覧!心臓や脳にも悪影響を及ぼします!
病気から考えられるもの
<胃炎・逆流性食道炎>
精神的なもの以外で可能性が高いものとしては、身体の病気です。まずは胃腸の病気を疑いましょう。
ムカムカと焼けるような気持ち悪さであれば胃炎。
すっぱいものがこみ上げるような気持ち悪さがあれば逆流性食道炎なども考えられます。
根本的な原因はストレスや過食が絡んでいることも多いですが、まずは現在の症状を断定し、薬や内科での診察も改善する手立ての一つです。
【関連記事】
胃がムカムカして吐き気が酷い。原因は【危険な病気】かも!
<貧血>
また、考えられるものとして、貧血の可能性もあります。
貧血は、血液の中の酸素や栄養素を運ぶ役割をするヘモグロビンの量が、正常値より少ない状態で起こる症状のことをいいます。
ヘモグロビンが不足すると、脳へ必要な酸素も不足するため、頭がくらくらしたり、気持ち悪くなったりするのです。
具体的な症状では、
・朝がだるい、少しの運動で疲れやすい
・瞼の裏が白っぽい
・爪がいびつで割れやすい
・運動すると気分が悪くなる
などがあげられます。
低血圧症と似ているので混同されがちですが、貧血と低血圧はそれぞれ違う病気となり、処方される薬や対処法も違います。
貧血は悪い病気の予兆である可能性もありますので、自分がどちらの症状なのかわからない場合は病院での診察をおこない、それぞれに合わせた治療を行うことが重要です。
【関連記事】
血の気が引く原因!危険な病気だったらどうしよう。。
妊娠初期症状
女性に関係するものとして、妊娠初期症状の場合はめまいや、吐き気などの気持ち悪さを感じる人もいます。
特に妊娠初期症状の女性に多く出やすいのが、胃もたれや嘔吐感といった「つわり」の症状です。(「つわり」のはっきりとした原因は不明ですが)
なかには、妊娠初期のかなり早い段階でつわりを感じる人もいるでしょう。
例えば、朝食後に気持ち悪い、吐き気がして食欲がでない、クラクラして立ちくらみがあるなど、朝から体調不良を感じることが多いはずです。
妊娠をすると、お腹の赤ちゃんがお母さんの血液から栄養をもらって成長が始まり、お母さんは自分と赤ちゃんの血液を全身に送るため血液量が増えます。
しかし、酸素や栄養を運ぶ赤血球はあまり増えないのです。
つまり、血液が薄くなった状態になってしまうので、赤ちゃんに多く鉄分が吸収されると貧血を起こす原因になります。
元から鉄分が少ない妊婦さんは妊娠をきっかけに貧血症状が悪化することも多いそうです。
また、妊娠中の変動する女性ホルモンは胃腸の働きにも影響し、胃もたれなどの症状を起こしやすくします。
妊活中の女性にとって、ちょっとした症状にもかなり敏感になりますし、生理前の身体の変化はとっても気になるものですよね。
妊娠初期症状は一人ひとり個人差があり、全然違う症状が出ることもあります。
「自分だけかも…」と不安に感じることも多いと思いますが、気にしすぎる事で女性ホルモンが乱れてもっと症状が悪化することもあります。
ですので、妊娠検査薬や産婦人科でしっかりと現在の状態を確認しましょう。
【関連記事】
妊娠して気持ち悪い!【4つの対処法を試してみて!】
朝から気持ちが悪い時の対処法
日常に影響を及ぼさないように症状を少しでも緩和したいもの。
もし朝に突然気持ち悪さを感じたら、医薬品などが手っ取り早く効果も早く感じやすいです。
しかし、毎日の生活習慣を変え、体質を改善するようにしたほうが健康的で身体に負担もかかりません。
✅ 朝起きたらすぐに朝日を浴びる
✅ 寝起きにコップ一杯の水を飲む
✅ 好きな音楽や、好きな香りのアロマなどで吐き気から気をそらす
✅ 家族など他の人と会話をする
✅ トイレやお風呂場など、家の中で「安心できる場所」を決め、精神を落ち着かせる
など、朝の行動の一つに続けられそうなことを取り入れてみてください。
朝の吐き気や気持ち悪さは、きっかけかもしれません。自分の今の生活と向き合い、健康や生活のことを深く考えてみることが改善への一歩です。
まとめ
「朝から気持ち悪いせいで仕事に行きたくない、何もしたくない」そんな始まりの毎日は誰も過ごしたくないですよね。
最終的になにが自分を苦しめているのかは、自分自身の生活習慣や身体の変化のなかにあります。
正しい対処をするためにも、まずは思い当たる原因の改善を試みてみましょう。
もちろんすぐに改善できるものではないかもしれませんが、自分を変えようと考えることが、朝から始まる生活に今以上の充実感を得られるかもしれません。
当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。