生理前に情緒不安定で泣いちゃう!【この対策法試してみて】
<監修医師 Dr.masa>
生理前になると情緒不安定になってしまうとお悩みの方は多いのではないでしょうか。
突然理由もわからずに泣く、何もかも嫌になって泣く、なかなか自分で涙や感情のコントロールができなくなってしまう事もあります。
今回は自分でできる対策法をご紹介するとともに、生理前や生理中の症状、生理不順等気になるお悩みを徹底解説いたします。
気になる所から確認してみよう
生理前はなぜ情緒不安定になるの?
生理前の情緒不安定の原因は月経前症候群、PMSの可能性が高いです。
月経予定の日の1週間前~3週間前までの期間で、女性の7~8割の方に様々な症状が現れます。
生理周期に伴い、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つの女性ホルモンの働きが変化します。
このホルモンバランスの乱れが心身の不調となって現れるのです。
ストレスや睡眠不足等の生活習慣の乱れからもホルモンバランスを崩します。
とても敏感になっている時期の為に現れる症状ですが、周りにはなかなか理解を得にくい症状です。
理由もなく泣いてしまう、自己嫌悪になり泣く、全てが嫌になって泣く、等。
症状に個人差はありますが、辛い時には1人で悩まないで婦人科に行って相談しましょう。
漢方薬等が効果的とされていますので、処方箋を頂いてお薬での治療を行いましょう。
生理前、生理中に困る11の症状
生理前、生理中、生理は女性にとって毎月訪れるものであり、悩みを抱えている人も多い事と思います。それぞれの症状には原因があり、自分で改善できるものもあります。
自分の症状と向き合い、原因もしっかりと知る事で、少しでも症状を軽くしましょう。
腹痛
月経前症候群では胃痛や下腹部痛の症状も現れます。生理痛に分泌されるプロスタグランジンというホルモンと月経前症候群は深い関わりがあります。
プロスタグランジンには生理時に子宮を収縮させる働きがあり、このホルモンの影響からも腹痛が起きます。生理前、生理中に多い腹痛ですが、実は様々な原因があるのです。
腰痛
妊娠はしていなくても、生理前は女性の身体は妊娠の準備に入る時期です。その為、子宮内膜には栄養や水分、血液を蓄えます。
骨盤内に血液が集まる為、骨盤のある腰にだるさや腰痛を感じるのです。
イライラ、憂鬱
排卵期には、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)のホルモンバランスが急激に変化します。
その急激な変化に対応できない事から心身への症状が現れます。
症状には個人差があり、長期間に及ぶ人や、鬱になってしまう人、症状の重い人もいますので、我慢せずにまずは婦人科にご相談ください。
肌荒れ
黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が最も多くなる、生理前7日間を「黄体期後期」といいます。
この時期には黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響でお肌が脂性になる為、吹き出物やニキビができやすくなります。
また紫外線にも過敏になり、バリア機能が低下し、しみやそばかすもできやすい時期になります。
この黄体ホルモン(プロゲステロン)には皮脂を増加させる働きがあり、毛穴に皮脂が詰まりやすくなります。
その為、肌荒れやニキビの症状が現れるのです。
頭痛
今まで黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響による症状をご説明してきましたが、頭痛の症状の場合には卵胞ホルモン(エストロゲン)が大きな関係があります。
この2つの女性ホルモンは生理周期の中で増減を繰り返しています。頭痛が起きやすいのが卵胞ホルモン(エストロゲン)が減るタイミングであり、排卵直後と生理直後のタイミングとなります。
卵胞ホルモン(エストロゲン)が減少する事により、脳内物質のセロトニンも減少してしまう為、脳内血管の拡張が起こり、頭痛を引き起こしてしまいます。
生理前後の頭痛は、ズキズキと痛む頭痛や、動くと余計に痛みが強くなる頭痛です。目の前がチカチカするような頭痛や吐き気を伴う場合もあります。
生理に関する症状で頭痛で悩まれている方も多いと思いますが、あまりにもひどい場合には病院に行き、他の病気がないかも含めて診察を受けましょう。
食欲増加、太りやすい
生理前に食欲が増える原因は黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響によるものです。
黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌により血糖値が下がり、血糖値を安定させる為にアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンは栄養を補おうとする為、食欲が増加し、中には暴飲暴食の状態になってしまう人もいます。
さらに身体が養分を蓄えようとしている時期でもありますので、太りやすい状態になるのです。
眠気
排卵から生理までの間の黄体期には、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、基礎体温も高温期になります。
人間の体は体温が高い状態から低い状態になる時に眠くなります。
黄体ホルモン(プロゲステロン)は体温を上げる働きがある為、生理前には夜でも体温が下がりにくい状態になってしまいます。
その為、質のいい睡眠が取れなかったり、なかなか眠れない状態になってしまうのです。
結果、日中に眠気がひどかったり、夜も寝ているのだけれど眠いという症状が現れます。
便秘
便秘の症状も悩んでいる方は多いと思います。
生理前の黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きには子宮の収縮を抑える作用があり、これが大腸の働きを弱めて便秘になります。
便もかたくてコロコロしている便、黒っぽい便になります。
女性ホルモンの影響による便秘ではありますが、食物繊維の含まれた食事や、刺激物を控える等、食生活の改善や水分をこまめにとる事を心掛けましょう。
また適度な運動をして、便秘を解消できるようにしましょう。
下痢
先程の便秘の症状とは逆に今度は下痢の症状についてです。
便秘の原因としては黄体ホルモン(プロゲステロン)が子宮の収縮を抑える働きをしている為、大腸へ影響し便秘になってしまいます。
この黄体ホルモン(プロゲステロン)は生理直前になると減ります。
その為、それまで抑えられていた腸の働きが活発化し、便通が良くなるのです。この影響により、下痢の症状が現れます。
胸の張り・痛み
妊娠はしていなくても、生理前の黄体期には女性の身体は妊娠に備えて乳腺の細胞が変化します。
乳腺内の血管が広がったり、乳腺組織が変化する事により、胸が張ったり、痛みを感じるようになります。
倦怠感・関節炎
倦怠感の症状の原因としていくつかの原因があります。
生理前の黄体期の黄体ホルモン(プロゲステロン)の増加により、骨盤内に血液が集まる為、全身の血流が悪くなり、倦怠感が現れます。
また、この時期は高温期の時期でもありますので、体温の上昇により風邪に似た倦怠感を感じる事も多いです。
また、個人差はありますが、体温が高くなる事によって関節炎のような状態になる事もあります。
生理不順の5つの怖さ
生理不順になる原因としてストレス、過労、肥満、無理なダイエット、急激な体重減少等で、ホルモンバランスがアンバランスな状態になり、生理不順や子宮異常を引き起こす事も多々あります。
ただそのうちくるだろうと思っていたり、病院に行かずにそのままにしておいたら、何かの病気が隠れている可能性もあるのです。
中には命に関わる病気もありますので、少しでも異常を感じた場合には婦人科を受診してください。
無月経
突然生理がこなくなった、次の生理が3か月以上こない状態を続発性無月経といいます。
続発性無月経にはいくつかの原因があります。
卵巣で排卵が起きるという事は、卵巣から排卵させる為に脳下垂体という部分で命令を出しています。
また、その脳下垂体に指令を出すのが視床下部です。
視床下部や脳下垂体、その他の排卵の命令系統の中で異常があると命令が卵巣まで届かず、無排卵・無月経となってしまうのです。
まずはどこに異常があるのかをしっかりと検査して、その原因に応じた治療が必要です。生理がこない場合にはすぐに婦人科を受診してください。
子宮内膜症
子宮内膜症とは生理痛が非常に酷く、寝込む程の痛みであったり、生理以外の日にも下腹部痛が起きる病気です。
子宮内膜症とは子宮以外の場所に子宮と同じ内膜が増殖し、生理の際にそこから出血するという状態を繰り返す病気です。
ただ子宮とは違い、出血をしても排出ができない為、血液はその場に溜まってしまい、周囲の臓器や組織に癒着を起こし、ひどい痛みや腰痛が現れます。
卵巣に子宮内膜症が発症すると、チョコレート嚢腫という病気になってしまい、手術が必要になります。
子宮内膜症は不妊に繋がる可能性もある病気ですので、早めに治療を行う事が重要です。
症状として、生理痛が酷い症状以外にも、生理が遅れたり、不正出血をしたり、生理不順にとてもよく似た症状が現れますので、注意が必要です。
子宮筋腫
周期が短い頻発月経は子宮筋腫が原因で起こる場合も多いです。
生理不順かと思っていたら、子宮筋腫による不正出血である事も少なくありません。
子宮筋腫は良性のものが多く、経過観察になる事が多い病気ではありますが、大きくなる場合や妊娠を希望される場合には手術が必要になります。症状としては無症状の事が多く、検診時に発見される事も多い病気です。
初期症状として最も多く現れるのは月経の変化です。
子宮筋腫ができると出血量が増加します。血だまりのような出血もみられます。またダラダラと続くような月経にも要注意です。出血量が増える事により、めまいや立ちくらみの貧血症状も現れます。
また、おりものにも変化が見られます。
子宮筋腫がある場合には月経の周期とは関係なくおりものがみられます。
少しでも異常を感じた場合には婦人科を受診しましょう。
更年期障害
生理と更年期には深い関係性があります。
更年期になると、生理の周期が不安定になる方がとても多いので、頭に入れておきましょう。
更年期になると卵巣機能の低下により、月経周期や出血量が変化します。
また、ほてりや熱くないのに汗をかく、イライラする、口渇、めまい、耳鳴り、手足のしびれ、不眠、手足の冷え、むくみ、倦怠感、無気力、食欲不振、高コレステロール、骨粗しょう症、頭痛、動機、息切れ、頻尿等たくさんの症状が現れます。
周期が短いのに起こる生理を頻発月経、周期が長い間空く場合を稀発月経(きはつげっけい)と呼びます。
また、出血が多い過多月経や、出血が少ない過少月経と呼ばれる出血量の変化も起こります。
また、月経とは関係なく、出血が起こる事もあります。
この場合には他の病気が隠れている可能性もありますので注意が必要です。
出血が止まらない、少しでも異常を感じた場合には婦人科を受診してください。
子宮がん
子宮がんの症状は初期段階では大変気付きにくいものです。まず気付く症状として、生理とは関係のない不正出血の症状が多いです。
特に閉経前の時期の出血の場合にはただの生理不順だと思い込んでしまう人が多いですが、子宮がんの可能性があります。
またおりものが増えたり、腰痛、腹痛、排尿が困難になる、全身倦怠感、血尿、血便、排便障害、発熱、寒気等の症状が現れます。
子宮がんは、骨盤内のあらゆる器官に転移しやすい病気です。進行するとリンパの流れに乗って全身に回ってしまう可能性もあるのです。
なかなか気付きにくい初期症状ではありますが、早期治療をする事で生存率も上がりますので、日頃から自分の身体をよくセルフチェックするようにしましょう。
生理前はこうして過ごそう
生理前にはリラックスをする事が大事です。気持ちを穏やかに過ごすように心掛けましょう。
お風呂でリラックス
お風呂につかってゆっくりと体を温める方法、温浴がお勧めです。また、好きな香りのアロマオイルをお風呂に数滴たらして入浴してみましょう。
嗅覚が敏感になっている時期でもありますので、自分の好みにあった香りにしましょう。
ゆっくりと体を温めて、体も清潔にして、優しい香りに包まれ、緊張をほぐす事ができます。
質の良い睡眠を
生理前症候群(PMS)の時には、寝つきが悪かったり、寝ても質の悪い睡眠になりやすいものです。
そんな時には温めた牛乳を飲むようにしましょう。
牛乳にはトリプトファンという必須アミノ酸の一種が含まれており、眠りには不可欠な栄養素です。
その牛乳を温める事で、胃腸の温度を少し上げて眠りにつくとよく眠る事ができます。
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アルコールは控えめ
アルコールやコーヒー、チョコレートはカフェインが多く含まれています。カフェインをとる事によって不安感やイライラ感を悪化させてしまいます。
カフェインの含まれていない飲み物にしましょう。
脱毛NG・スキンケア
生理前や生理中には肌がとてもデリケートになっています。脱毛はもちろん、カミソリでの自己処理も控えましょう。
普段は大丈夫でも、刺激となって痛みを感じてしまいます。また、肌が敏感ですので、新しい化粧品等を試すのも控えましょう。
生理中に肌が敏感になっている為にナプキンでかぶれてしまう症状でお悩みの方も多いです。
出血量が減り始めたらナプキンからタンポンに変更する事もできます。ただし、体内に入れますので、衛生面では十分に注意しましょう。
ツボ押し
生理前や生理中に効果的なツボがいくつかありますので、症状に応じて試してみるのもいいかもしれません。
ここでは生理前で涙もろい、イライラする、生理痛全般に効果があるツボを1つご紹介します。
膝の内側、足を伸ばした時にへこむ場所から指3本分上にある血海(けっかい)というツボです。ここは多くの血液が集まる場所で、ここを押す事で血流が良くなります。
生理前、生理中はデトックスのチャンス
生理前と生理中はデトックスにとても効果的な時期です。
栄養を吸収しやすい時期ですので、脂肪分や糖分は控えめに、水分をたくさんとって、老廃物をどんどん出しましょう。
また生理前には便秘になりやすいので、食物繊維の多く含まれている食事を積極的に取り入れましょう。
最後に積極的に取り入れた方がいい栄養素についてご説明いたします。
ビタミンC・亜鉛
亜鉛は様々なホルモンの合成に関わり、なかでも女性ホルモンの分泌を活性化させる働きがありますので、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。
またビタミンCと亜鉛には、毒素や有害物質を吸着して毒性を抑えたり、便や尿で排出する作用もあり、デトックスには効果的です。
魚介類やレバーや牛肉、アーモンドや黒ごま等に多く含まれます。
カリウム
カリウムは水分排出や塩分の排出に優れた成分です。利尿作用がある為、尿として毒素が排出されやすくなります。
ほうれん草やりんご、バナナ、スイカ等に多く含まれます。
ウコン・タウリン
食べた物は胃腸で消化された後に、肝臓で分解・解毒されます。
肝臓の分解機能を高める事でデトックス効果がさらに高まります。その為に必要な成分はウコン・タウリン。
イカやタコ等の魚介類に多く含まれています。
積極的に飲みたい飲み物
まず1つ目は生姜紅茶。
生姜は体を温め、利尿作用や発汗作用が強い食べ物です。発汗と利尿促進により、溜まった老廃物等を体の外に出してくれます。
熱い紅茶にすりおろした生姜と蜂蜜を加えるだけでできるので、是非お試しください。
2つ目はデトックスウォーター。
デトックスウォーターとは最近とても流行っている飲み物で、ミネラルウォーターや水に、お好みのフルーツや野菜を漬けてひと晩寝かせる事で作る事ができます。
自分に足りないフルーツや野菜の成分を調べて、摂取する事ができて一石二鳥です。
最後に豆乳バナナジュース。
バナナにはカリウムが多く含まれており、むくみを解消させる効果があります。
また疲労回復や美肌効果、整腸効果もあり、是非取り入れたいものです。
豆乳には生理前の不調の改善や、更年期障害の軽減、生理不順の解消、便秘や冷え性の改善等、女性がお困りの症状にとても効果が期待できる飲み物です。
その豆乳とバナナをミックスした豆乳バナナジュースも是非お試しください。
3つの飲み物をご紹介いたしましたが、どれも簡単に作れて、おいしい飲み物です。是非生活に取り入れていきましょう。
アルカリ性
人間の身体は普段はアルカリ性寄りなのですが、ストレスや食生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れにより、酸性寄りになってしまいます。酸性寄りになる事で、体が正常に機能しなくなります。
食べ物にも酸性の多く含まれる食品があり、肝臓に負担をかけて太りやすい体質になります。
アルカリ性の食品を積極的に摂る事で、代謝を上げる、内臓機能の改善、有害物質を排出して、免疫力を高める事ができます。
玉ねぎ、かぼちゃ、にんじん、ブロッコリー、りんご、オレンジ、レモン、ナッツ、豆類、等にアルカリ性は多く含まれます。
酸性の食べ物としては、炭水化物や肉類、魚類、乳製品、アルコール、糖分等です。
ただし、ここで注意しなければならないのが、完全に酸性の食品を食べたり飲んだりしてはいけないという事ではない事を頭に入れなければなりません。
7対3ルールで、7割をアルカリ性の食品、3割を酸性の食品にしましょう。偏った食生活ではなく、バランスの良い食生活を心掛けましょう。
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