目の周りが痛い11の原因!対処法を今スグ確認して!
<監修医師 ゆまこ>
目ではなく目の周りが痛い時、どのように対処すればいいのか分かりませんよね。
また目の周りが痛い原因にはどのようなものがあるのか、不安ですよね。
日常生活が原因で痛みが現れている場合と、病気からの症状で痛みが現れている場合があります。
実は目の周りの痛みと言っても、目の病気だけではないのです。
すぐに治療が必要な病気が潜んでいる可能性もあります。
今回は目の周りの痛みの原因と対処法を詳しくご説明いたします。
気になる所から確認してみよう
目の周りの皮膚が痛い5つの原因
まず目の周りの痛みの原因の中から、目の周りの皮膚に痛みが現れる病気についてご説明します。
どの病気も病院での治療が必要になる病気ばかりです。
そのまま放っておくと重症化してしまう病気もありますので、早めに病院に行ってください。
ものもらい
目の周りの皮膚の病気として最も多く、子どもから大人までかかるものもらい。
ものもらいは、まぶたのまつげの生え際にある汗や脂を出す腺に細菌が感染して起こる病気です。
急性の化膿性炎症の事であり、麦粒腫(ばくりゅうしゅ)ともいわれます。
症状としてはまず目の周りの痛みが現れます。
その後以下のような症状が現れます。
✅ まぶたの一部が赤く腫れる
✅ 目の周りがまばたきすると痛い
✅ 指で目の周りを押すと痛い
炎症がひどくなると
✅ まぶた全体の腫れ
✅ 目やに
✅ 目のかゆみ
✅ 充血
✅ 目がゴロゴロする 等の症状が現れます。
細菌が入らないように目の周りを清潔に保つように心掛けましょう。
また睡眠不足、食生活の乱れ、ストレスや疲れを溜める事で免疫力の低下を招きます。
ひどくなって重症化する場合もあります。
早めに眼科に行き目薬と軟膏等できちんと治療を行いましょう。
結膜炎
結膜炎はまぶたの裏や白目の結膜の部分に炎症を起こし、目の痛み・目の周りの痛み・まぶたの腫れ・目の周りが重い・目がしょぼしょぼする・白目の充血・目やに・涙・目のかゆみ等の症状を起こします。
結膜炎には5種類の結膜炎があります。
1.ウイルス性結膜炎
ウイルスが原因ではやり目と言われている結膜炎です。
ウイルス性結膜炎の場合は他の人に感染してしまいます。
家族内でも同じタオルを使うと移ってしまう可能性があるので、注意が必要です。
2.細菌性結膜炎
普段は目の周りにいる細菌による結膜炎です。
免疫力が低下している時に感染してしまいます。
3.アレルギー性結膜炎
目の表面に花粉・ほこり・ダニ等のアレルギー反応を引き起こす物質が付着する事により、結膜に炎症を起こします。
花粉症のように特定の季節だけ症状が現れるものから、1年中炎症が起きてしまう人もいます。
原因をしっかりと特定し、治療を受けましょう。
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4.アトピー性角結膜炎(あとぴーせいかくけつまくえん)
アトピー性皮膚炎に合併して起こる慢性角結膜炎です。
症状としてはアレルギー性結膜炎と似ていますが、アトピー性角結膜炎の場合には要注意です。
結膜だけでなく、角膜にまで炎症を起こす可能性もあります。
また白内障や緑内障、網膜剥離(もうまくはくり)を合併してしまう事もあり、重度の視力の低下を引き起こす事もあります。
きちんとした治療を受けましょう。
5.乾性角結膜炎(かんせいかくけつまくえん)
乾性角結膜炎は乾燥が原因で起こる、結膜・角膜の障害で、ドライアイの事です。
涙の量が少なかったり、涙の質が悪かったりして、目が乾いてしまいます。
重症の場合には視力低下を招く事もありますので、治療が必要です。
副鼻腔炎
鼻に細菌が感染する事により、副鼻腔という空洞に炎症を起こします。
鼻水や鼻づまり等の症状はもちろんありますが、以下の他の症状も現れます。
✅ 目の奥の痛み
✅ 目の周りの痛み
✅ 目の周りの腫れ
✅ 頬の痛み
✅ 頬の腫れ
✅ 顔全体の痛み
✅ 頭痛
✅ 頭重感 等の症状が現れます。
ひどくなると視力低下や、脳に炎症が広がる場合もありますので、治療を受けましょう。
副鼻腔炎(蓄膿症)に関しては以下の記事も参考にしてみて下さい。
アロディニア(異痛症)
片頭痛により脳が過敏になり、本来は痛くない刺激を痛みと感じる病気です。
症状としては
✅ 目の周りの痛み
✅ 頬に風が当たると痛い
✅ 髪の毛がピリピリする
✅ 髪の毛を結ぶのが辛い
✅ ヘヤブラシ等が痛くて使えない
✅ 眼鏡やイヤリングが付けられない 等の症状が現れます。
そしてさらに脳が敏感になる事によって、頭部だけでなく、全身に症状が及びます。
✅ 手足のしびれ
✅ ピリピリ感
✅ 腕時計を付けられない
✅ ベルトがきつく感じる
✅ 布団や毛布が体に触れると不快 といった症状が現れます。
重度の症状が現れる前に早めに病院に行き、治療を受けましょう。
帯状疱疹
帯状疱疹は疲労やストレスによる免疫力の低下により、身体の中に潜んでいたウイルスが活性化して起きる病気で、目や顔、頭皮にも現れる事があります。
目の知覚をつかさどっているのが三叉神経のうち眼神経です。
眼神経からウイルスが神経を伝わって角膜に炎症を起こしてしまうと、角膜潰瘍や角膜穿孔を引き起こし、失明の危険性もあります。
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目の周りの痛みや顔の痛み、発疹、ピリピリ感等が現れたらすぐに病院に行ってください。
早期に治療を開始する事で、症状の悪化や治療期間の短縮につながります。
目の周りの骨が痛い6つの原因
続いて目の周りの痛みの原因のうち、目の周りの骨に痛みが現れる病気についてご説明いたします。
目の病気だけでなく脳の病気や歯の病気等、様々な病気により目の周りの痛みを引き起こします。早期発見・早期治療が大事です。
少しでも異常を感じたら、すぐに病院に行ってください。
眼精疲労
一時的な目の疲れ目ではなく、なかなか症状が改善しないのが眼精疲労です。
パソコンやスマートフォン等の普及により、私達の目はとても酷使されています。
眼精疲労の場合には目の疲れだけでなく、全身の症状が現れます。
眼精疲労に関しては以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみて下さい。
早めに病院に行き、治療を受けましょう。
群発頭痛
群発頭痛は一度痛みの症状が現れると、毎日のように頭痛を感じるようになります。
痛みを感じる期間に個人差はありますが、1~2か月等一定の期間頭痛が続きます。 この頭痛が起きている期間を群発期といいます。
群発期以外には頭痛は起きませんが、またしばらくすると群発期が訪れます。
群発頭痛の症状としては
✅ 片側の頭痛
✅ 片目だけの目の奥の痛み
✅ 片目だけの目の周りの痛み
✅ 片側のあごの辺りの痛み
✅ 充血
✅ 涙
✅ 鼻水 等の症状が現れます。
群発頭痛はとても痛みがひどく、痛くてじっとしていられない激痛です。
我慢せずにきちんとした治療を受けましょう。
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トローザハント症候群
眼球の入っている眼窩(がんか)というくぼみの後ろに脳下垂体を囲む形で静脈が集中している場所があり、海綿静脈洞(かいめんじょうみゃくどう)といいます。
この海綿静脈洞に炎症が起きている状態がトローザハント症候群です。
✅ 片目の奥の痛み
✅ 片目の周りの痛み
✅ 頭痛
✅ 物が二重に見える
✅ まぶたが下がる 等の症状が現れます。
またこの海綿静脈洞は多くの神経が通っています。
炎症が起きる事でとても強い痛みが現れます。
きちんとした治療が必要になりますので、早めに病院を受診しましょう。
大後頭三叉神経症候群(だいこうとうさんさしんけいしょうこうぐん)
片側の後頭部の下部から上部、また耳の後ろにかけて痛みを感じます。
後頭部の頭痛とともに目の奥の痛みや目の周りの痛み、目の疲れ・まぶしい等の症状が現れます。
また肩こり・首の痛み・こめかみの痛み・あごの痛み・歯の痛み・歯ぐきの痛みを感じる事もあります。
そのまま放置すると痛みが強くなったり、体中に痛みが広がってしまいます。
夜眠れない程の痛みになってしまうと、気持ちまで落ち込むようになります。
ひどくなる前に病院に行き、治療を受けましょう。
歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)
上顎洞は、上の奥歯の根の上部から目の下の部分にかけてある頭の骨の内部にある空洞の事で、副鼻腔の一つです。
歯が原因で上顎洞部分が炎症を起こす事を歯性上顎洞炎といいます。
原因としては、
✅ 虫歯を放っておいた事により、根の隙間から空洞に細菌が入る
✅ 歯周病の進行により、歯の周りから空洞に細菌が入る
✅ 抜歯の後に口腔内の細菌が空洞に入る 等の原因があげられます
症状として、鼻づまり、膿のような鼻水、目の下の部分の痛み・圧迫感・腫れ・赤み、歯ぐきの腫れ・痛み等の症状が現れます。
きちんとした治療が必要になりますので、早期治療を心掛けましょう。
緑内障
緑内障は、視神経に異常が起きる事で、目が認識した情報や映像が正確に脳に伝わらなくなり、認識が出来なくなってしまう病気です。
症状が進むにつれて、視野が狭くなったり、視力の低下が起きてしまいます。
緑内障は初期症状がほとんどなく、症状が現れた時には進行してしまっている場合がとても多いです。
なかでも目の周りに痛みが出るのは、緑内障の中でも急性の緑内障です。
眼圧が急激に上がり、頭痛、吐き気、充血、目の痛み、目の周りの痛みの症状が現れます。
緑内障は最悪の場合には失明に至る病気です。
早期に発見して、進行を止める、また遅らせる必要があります。
少しでも異常を感じたら、すぐに眼科を受診してください。
目の周りが痛い時の対処法
次に目の周りが痛い時の対処法についてご説明いたします。なかなか自己判断では病気かどうか見極めるのが難しいと思います。
ですので、痛みがある場合にはまずは病院に行く事をお勧めいたします。ここでは重大な病気ではない場合の対処法についてご紹介いたします。
温める
蒸しタオルを使い、目を温めます。
1.タオルを水でぬらしてしぼる
2.電子レンジで40秒温める
3.目をつぶって、まぶたの上に蒸しタオルを2分程置く
痛みをすぐにでも取りたい方にお勧めの方法です。
またホットアイマスク等も市販されていますので、お試しください。
ツボ押し
頭の後ろ、髪の生え際にある風池(ふうち)というツボを押します。
両手の親指の腹を風池のツボに当てて、他の4本の指は頭を支えます。
親指で10秒ずつ強めに10回程押します。眼精疲労や後頭部痛に効果があります。
日常生活での注意点
まずパソコンやスマートフォンをよく利用する方は、目を酷使していますので、時間を決めて目を休ませましょう。
またパソコンやスマートフォンを利用している時には姿勢が悪くなっている方も多いですので、姿勢にも気を付けましょう。
ウイルスや細菌による感染の病気もありますので、目の周りはいつも清潔を保つようにしましょう。
それからストレスや疲れが溜まっていると免疫力が低下して、感染しやすくなります。
適度にストレス発散をしたり、リラックスをするように心掛けましょう。
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目の周りが痛い時、病院では何科を受診すればいい?
なかなか自分では何の病気によって、目の周りが痛いのか判断する事は難しいと思います。
目の周りが痛い時にはまずは眼科を受診してください。
副鼻腔炎の場合には耳鼻科、帯状疱疹の場合には皮膚科を受診してください。
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出来れば、総合病院のように複数の診療科がある病院をお勧めします。
目の病気ではない場合には、脳の病気による痛みの場合は脳神経外科や脳神経内科、また内科や神経内科等を紹介してもらう事が出来ます。
どの病気も重症化させないように早期発見・早期治療を心掛けましょう。
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