足の指が痛いけど病気?人差し指・中指・親指・薬指・小指ごと解説!
<監修医師 まっちゃん>
「足の指が痛いんだけど、原因が分からない」「足の親指だけが痛むのはどうして?」「足の指が痛いのは病気が原因だから・・・?」
原因不明の足の指の痛みにお悩みの方の疑問にお答えするべく、今回は足の指が痛い原因について解説いたします。
親指、人さし指、中指、薬指、小指別にその原因と対処法、気になる病気についてまでご紹介しますので、どうぞご覧下さい。
気になる所から確認してみよう
足の指が痛い(人差し指)原因と対処法!
骨折や脱臼
「なんとなく人さし指が痛いな。」と思いつつ我慢しているうちにだんだん歩く度に激痛を感じるようになり、人さし指のつけ根が熱くなり腫れ上がってきた、という症状の場合、
もしかしたら疲労骨折や脱臼を起こしているかも知れません。
疲労骨折とは、どこかに激しくぶつけたり過度な重さを加えたわけでもないのに骨折状態を引き起こす症状です。
ランニングや高い場所からのジャンプなど、くり返し同じ部位に負担をかけることにより発生する症状になります。
人さし指が腫れ上がり、膨らみを押さえると痛みを感じる場合は骨折を疑いましょう。ただし疲労骨折の厄介な点は、初期症状が出た場合でもX線画像には映りにくいということです。
MRIや骨シンチグラフィーですと初期症状から確認することが出来ます。
対処方法・激しい運動を1~2ヶ月はひかえる
治りかけたときに運動を再開してしまうと、再び負担がかかっていつまでも治りません。様子をみながら激しい運動はしばらく控えるようにしましょう。
外反母趾
女性や、ダンサーなどの足を酷使する職業の方に多く見られる症状です。人さし指だけではなく、親指も痛みます。
ヒールのある靴やつま先の狭い靴を履くことで指に負担をかけたり、足の指を使わない歩行の仕方が原因です。外反母趾は見た目ですぐに判断できます。
親指が小指の方向に曲がり(「く」の字型)、親指のつけ根にある関節が外側に飛び出します。
対処方法① テーピングや運動療法で足の向きを矯正する
症状が比較的軽度の場合は自宅で対処できます。ドラッグストアなどでは外反母趾矯正グッズの取り扱いがあるところもあるので覗いてみてはいかがでしょうか。
対処方法② 手術や装具をつける
外反母趾が重症化すると手術が必要となります。整形外科や整体治療院を受診して今後の治療方針を相談しましょう。
種子骨炎
疲労骨折と同じような痛みが出ますが、こちらは骨ではなく親指のつけ根にある種子骨周辺の組織が炎症を起こしたことが原因です。
長い時間立ったままの仕事をされている方や、コンクリートやアスファルトといった硬い場所で激しい運動を行うと種子骨炎が引き起こされます。
対処方法・硬い場所での激しい運動は控える
また立ち仕事の合間に、適度なストレッチを行うなど適度に足への負担を取り除きましょう。
足の指が痛い(親指)原因と対処法
痛風
痛風とは漢字が示すとおり「風が吹く程度のささいな刺激でも痛みを感じる病気」です。足の指(親指)のつけ根にある日突然激痛を感じたら、それは痛風のような症状を発症する病気の初期症状かも知れません。
足の指のつけ根にチクチクとした激痛を感じた後は足全体が腫れ上がり、靴が履けず外出がままならなくなります。
痛風になりやすい人の特徴として、
✓ お酒を大量に飲む
✓ よく食べる ✓ ストレスに悩んでいる |
などが挙げられます。特に血液検査で表示される「尿酸値」が3.5~7.0以上の方は痛風になる可能性が高いので要注意です。
対処方法・・・医療機関(内科か整形外科)を受診する
血液検査の結果など、心当たりのある方は医療機関を受診し、お医者さまの指導の下、治療を行います。
痛風の難しいところは、激痛に波があることです。「治った」と思っても症状が表に出なくなっただけで、痛風自体は進行しているのです。
原因となる尿酸値を下げたり、人によっては尿酸値が低いのに痛風を発症する場合も多いですから、きちんと医療機関で診察を受け適切な治療を行いましょう。
外反母趾
原因と対処法は人さし指と同じです。早めに対処しておきましょう。
参考動画:外反母趾施術テーピングやり方
4分程度の動画ですが、テーピングのやり方を詳しい解説付きで紹介しています。参考にご覧下さい。
巻き爪
親指の爪の両端が指に食い込むように伸びるために痛みを感じる症状です。親指(第一趾)の裏側のつけ根の先や爪の横側が痛む場合、よく指を観察してみて下さい。
見た目で爪が足の指に食い込んでいくのが分かりますので、原因はすぐに特定できます。
巻き爪への対処法
巻き爪は悪化すると膿が出たり炎症を引き起こし、最悪の場合手術が必要になります。
ドラッグストアには矯正器具も揃っていますので、まずは自分で改善を試みてみましょう。「やり方が分からなくて不安」という方は早めに病院を診察し、適切な指導を受けましょう。
内出血
「親指紫色に変色している!」とショックを受けるかも知れませんが、指先に衝撃を受けると爪の内部で内出血を起こし、紫色ないしは黒色に変色する場合があります。
もし爪の部分ではなく指の一部分が紫色に変色している場合は血行不良が考えられます。
血行不良に陥る原因としては、つま先が圧迫される靴を長時間履いていたことや、冷え性、しもやけ、糖尿病性神経障害などがあげられます。
糖尿病性神経障害が原因となって引き起こされる血行不良の場合、ピリピリとした痛みを伴います。またしもやけの場合は指全体に変色の症状が現れ通常より膨らみ指先が温まってくると痒みを伴う場合もあります。
内出血への対処法
基本的には放置していると治ります。ただし治ってはまた発症するというように頻繁に繰り返す場合は、体質の問題が考えられます。
靴を見直したり、冷え取り対策を行ってみて下さい。特に冷えは万病の元ともいい身体の不調に関係があります。
すでに冷え性でお困りの方も冷え性ではない方も身体の末端を冷やさぬような配慮が必要です。それでも変化がない場合は病院で「いつから、どのような症状が続くのか」を具体的に相談しましょう。
また糖尿病性神経障害は、医師の指導の下に生活習慣を根本的に変化させなければ治りません。
早めに病院を受診し、指示を厳守します。
中足骨痛症
第三趾の付け根の膨らんだ部分を「母指球」と呼びますが、この母指球の近くには「中足骨関節」と呼ばれる部位があります。
血流不順や指の締め付け、神経腫などにより炎症を引き起こすことで起きる病気を中足骨痛症と呼びます。
人によっては靴の中に小石が入った時のような違和感を親指の付け根に感じます。
中足骨痛症の対処法
原因が数多くありますので、まずは原因を特定してから治療方法が決定されます。素人では判断が難しいので病院でまずは診察を受けましょう。
治療は服薬や靴の改善、装具の使用など複合的に組み合わせて行います。症状が重い場合は神経腫の切除を目的とする手術を行うこともあります。
足の指が痛い(薬指と中指)原因と対処法
モートン病
足の指(第三趾と第四趾)が痺れるような「ビリビリ」「ちりちり」とした痛みで、つけ根を上下から挟むようにして押すと激痛を感じる場合は、「モートン病」かもしれません。
また二本の指にまたがり症状が出ることも特徴の一つで、第三趾と第四趾の間にしびれを感じることもあります。人によっては第二趾と第四趾の間に症状が出る場合もあります。
実は原因についてはまだはっきりと分かっていません。
おそらく歩き方(足のつけ根を着地に際に叩きつけるようにして降ろす歩き方など)や足に合わない靴を長期にわたりはき続けた結果だろうと考えられており、中高年に多い病気です。
モートン病への対処方法
・テーピングする
痛みを手っ取り早く緩和するのに効果があります。ただし原因自体を取り除けるわけではありません。あくまで応急処置です。
・適切な靴を履くようにする
ヒールのある靴や前足部分が窮屈に感じる靴を履くのをやめましょう。自分の足に合った靴を履くことで、原因を取り除くことも出来ます。
・医療機関で受診する
原因を治すためには、専門の機関で適切な指導を受ける必要があります。モートン病の疑いがある症状が出たら、早めに医療機関を受診しましょう。
足の指が痛い(小指)原因と対処法
内反小趾
外反母趾はよく聞きますが、内反小趾はあまり聞きませんよね。ただし原因や症状は殆ど外反母趾と同じです。
向きが逆になったとお考え下さい。ほとんどの場合、足のサイズに合わない靴を履いていることが原因です。
親指は小指側に向かって「く」の字状に曲がりますが、小指は薬指側に向かって「く」の字型に曲がります。
外反母趾は女性に多い症状ですが、内反小趾は男性や子供にも多い症状です。
対処方法① テーピングや運動療法で足の向きを矯正
外反母趾の様に、テーピングや運動療法で足の向きを矯正します。
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対処方法② 手術を受ける
症状が軽度であればテーピングや運動療法で症状を緩和できますが、悪化すると手術が必要になります。悪化する前に医療機関を受診しておくと手術は避けられます。あまり無理をしないようにするのが肝心です。
足の指が痛い場合は、指により原因は様々です。自分で対処できる病気もあれば、医療機関で専門家の指導がなければ改善できない病気もあります。
指により症状を見極め、場合によっては医療機関を受診するようにしましょう。
また指だけではなく、足の土踏まずやかかとが痛む場合もありますが、それは足底筋膜炎(そくていきんまくえん)と呼ばれる足全体を支えるアーチ状の筋肉のトラブルが原因かも知れません。
いずれにせよ、早めの受診が問題の早期解決に繋がります。何科を受診するべきか悩んだ場合は、整形外科に行きましょう。
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