足の甲の腫れの原因!病院は何科に行くべき?
<監修医師 まっちゃん>
足の甲が腫れたとき、気になるのはその原因です。
自宅で自分で手当てをしたら治るものなのか、それとも病院で診察してもらわないといけないのかが気になりますよね。
そこで今回は「足の甲が腫れる原因」と「足の甲が腫れたときに病院は何科を受診すべきか」をまとめてみました。
足の甲が腫れる原因
まずは考えられる足の甲が腫れる原因についてご紹介します。
疲労骨折
足の甲が腫れたら真っ先に疑うのが捻挫か疲労骨折です。
骨折は強い衝撃を受けたことで骨が折れてしまう状況です。
一方、疲労骨折はくり返し足に負担をかける運動を行った場合に細かなヒビが骨に入って起きます。
骨折や疲労骨折が原因の場合は腫れている部分が熱っぽかったり、
色が赤や紫に変色している場合もありますので痛みの他に変化はないか、しっかり患部を観察しましょう。
足の甲の骨折に関しては以下の記事でさらに詳しく解説しているので参考にしてみて下さい。
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ショパール関節捻挫・リスフラン関節捻挫
捻挫(ねんざ)の経験がある方は多いかと思いますが、捻挫とは靱帯(じんたい)に損傷を起こしてしまう病気です。
足の甲には複数の関節が存在し、ショパール関節は足首の近くや足の甲の中央にある関節、リスフラン関節は足の中央に位置する関節です。
この関節にある靱帯を損傷すると捻挫が起きます。
具体的にはつま先で立つ動作を繰り返すと、本来ならば土踏まずが吸収してくれる衝撃が靱帯に直接伝わってしまいます。
衝撃に靱帯が耐えきれないと痛めてしまうのです。
「つま先使うスポーツはバレーとサッカーくらいだから自分には関係ない」と思いませんでしたか?
実はスリッパやサンダルを長く履いていても、つま先に負担がかかり捻挫する場合もあるのです。また転倒などでもズレたりして痛めてしまうことがあります。
ですから油断は禁物です。
歩行が困難になるほどの痛みを我慢し続けていると、やがて他の靱帯も負荷のかかりすぎで痛めることになります。
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痛風発作や尿路結石
「風が吹く程度のささいな刺激でも激痛を感じる」と言われる痛風ですが、血液中の尿酸濃度が高い人がかかりやすい病気です。
ただし尿酸値が高いから発症する病気ではなく、尿酸が結晶化することで痛みを招く病気です。
足の先、指から痛みを感じるのが初期症状で、症状が進行すると足の甲が腫れ上がり靴が履けなくなります。
痛風は放置しているとどんどん身体全体に症状が出るので、早めに病院で診察を受け適切な治療を受けましょう。
また痛風の痛みはかなりの苦痛を伴いますが、7~10日ほどで症状がひくのが特徴です。
「痛かったけど治った」と思って放置していると、尿酸の蓄積しすぎで尿路結石を生じることもあります。
そして症状がひいても1年後にまた同じような症状がくり返し出るなど、根本的な原因を解決しない限り完治しません。
足の甲の腫れの前に足の指が痛んだ、痛みが引いてはまた出るのくり返しなどの場合は痛風を疑った方が良さそうです。
腱鞘炎
ランニングや足をよく使うスポーツをする人に多いのが、「腱鞘炎」(けんしょうえん)が原因となり足の甲が腫れる現象です。
足の親指側には前頸骨筋腱(ぜんけいこつきんけん)が、足首あたりには長母趾筋腱(ちょうぼししんきんけん)があります。
両方とも走る際に酷使するパーツですので、痛めやすいのです。そしてこの二つの腱を痛めると、足の甲が腫れます。
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むくみ
顔やふくらはぎだけではなく、足の甲も実はむくみます。
冷えや立ち仕事、ストレスなどで足の甲が腫れているようなむくみを生じることがあります。
痛みもなく色も変わらないのに「足の甲が腫れているなあ」と思った場合、もしかしたらむくみかもしれません。
足の甲が腫れた時の対処法(自宅でできるもの)
安静にする
まずは負担を取り除くために、安静にしましょう。腱鞘炎の場合は足を使いすぎないことが一番の治療です。
もしも疲労骨折が原因だった場合、足を使うごとに症状は悪化していきます。痛みを感じた際は無理はやめておきましょう。
患部を冷やす
炎症を起こしている箇所を冷やすことで症状が緩和されます。
湿布か氷のうを足の甲に当てると良いでしょう。
ただし冷やしすぎは血行の循環を阻害し、健康には良くないので10分~15分ほどを目安に冷やすようにしましょう。
特に冷えからくるむくみに「冷やす」は厳禁です。
靴を見直す
足の甲が痛む場合、足の形に合わない靴を履いている場合が考えられます。
足の甲の高さに合った靴を履いていますか?
安静にしたり患部を冷やしたりしても定期的に足の甲が腫れるようでしたら、靴が合っていない可能性があるので買い換えましょう。
また靴紐を固く結んで足の甲を圧迫している場合も痛みを感じますのでご注意下さい。
子供が「足が痛い」と訴えてくる場合、成長期で靴が足に合わなくなったか、靴紐を強く結んでいることがほとんどです。
テーピングする
ショパール関節捻挫・リスフラン関節捻挫が原因で足の甲が痛む場合は、テーピングで土踏まずを支えると痛みが和らぎます。
ただし靱帯が完全に断裂している場合はギプスで固定しなければいけません。
テーピングをしても激痛が治まらない場合は、医療機関でレントゲンを撮影し断裂がないかどうか確認しましょう。
足の甲の腫れを病院で診てもらうとき
病院に行く目安
基本的には「痛い」と感じた際は身体がSOSを発しているサインですので、速やかに医療機関で診察を受けるのがベストです。
しかし「いちいち病院に行くのは面倒」「コレくらいで大げさだって言われたらどうしよう」と悩み、結局行くタイミングを逃してしまう人もいらっしゃるのではないでしょうか。
さきほど家庭で出来る対処方法をご紹介しましたが、これらの措置を取っても痛みが2日以上続くようであれば医療機関を受診した方が良いでしょう。
初期症状は大したことがないのに放置した結果、深刻な病気ですでに進行していた、ということがないようにしましょう。
病院に行くなら何科に行くべきか?
病院に診察に行ってたらい回しにあうと、それだけで体力を使って憂鬱な気分になりますよね。
そこでどの科を受診すべきかご紹介します。
一口に「足の甲の腫れ」と言っても、付随する症状によって原因が変わります。
原因によって専門知識のある科が変わりますから、どのように判断すれば良いのか参考にご覧下さい。
整形外科
→どこか固い場所に殴打したり、歩くだけで痛みを感じる場合、足の甲の肌が変色している場合は骨や靱帯の異常が考えられます。
整形外科でレントゲンを撮ってもらい、判断すると良いでしょう。
循環器内科
→外的な要因が思い至らない場合は、内科が適しています。
内科の中でも、原因がむくみや痛風の場合は内分泌内科や循環器内科が適しています。
近くの病院になければ内科でも大丈夫です。
病院での処置内容
病院を受診したとして、どんな処置が行われるのでしょうか。
症状ごとに異なりますから、各項目ごとに説明します。
①骨折や捻挫など、外的要因
→まずはレントゲンやX線を撮影し、足の甲が腫れる原因を探ります。
患部の固定(テーピングやギプス)を行い、経過を観察することになります。
殆どの場合手術などは行いません。
②痛風
→痛風の痛みを抑える薬や尿酸値を下げる薬など、薬物による治療と食生活の改善により取り除く食事療法の2本を柱に治療が行われます。
③むくみ
→むくみの原因も体質であったり生活習慣が原因であるもの、また心臓病や内臓系の病気の影響などさまざまです。
まずは診察を行い、原因を特定しそれぞれにあった治療を行います。
むくみについては問診が重要になりますので、「いつから」「どれくらいの頻度で」「どれくらいの規模で」むくみが生じるのかまとめておきましょう。
④腱鞘炎
→程度にも寄りますが、安静にして自然に治るのを待つか、薬で炎症を抑えます。
場合によっては原因となる腱鞘を切開する手術を行います。
足の甲が腫れる原因は骨折などの外的要因と、痛風やむくみなどの内的な要因の二つに分かれます。
原因により受診する科は整形外科か内科に分かれます。
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いずれにしても安静にしていればいつかは治りますが、痛みが長期間続くと精神的にも辛いですよね。
応急処置を行っても2日以上痛みが引かない場合は、医療機関を受診した方がいいでしょう。
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