下肢静脈溜の初期症状は痛みやかゆみ?見落とさないで!
<監修医師 まっちゃん>
足のむくみに悩んでいる方は多いですよね。
むくみだけでなくピリピリとした痛みや痒みを感じる場合、もしかしたら下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)という病気かもしれません。
重症の場合は湿疹(しっしん)や潰瘍(かいよう)になることもあります。
今回は下肢静脈瘤の症状や治療法をお伝えします。
気になる所から確認してみよう
下肢静脈瘤とは?
足の静脈に流れる血液が心臓に戻るには、重力に逆らって流れる必要があります。
そのサポートとしてふくらはぎの筋肉や、血管内にある静脈弁と呼ばれるものが血液の逆流を防いでいるのです。
この静脈弁が壊れると血液が逆流し、血管内に溜まっていくことで、血管が拡張し、瘤(こぶ)のように出てきたり血管が浮き出たりするのです。
これを下肢静脈瘤といいます。
主に、足のふくらはぎやすねにできることが多い病気です。
命にかかわる病気ではありませんが、放置すると徐々に悪化し、皮膚炎を起こして湿疹や潰瘍を形成してしまうこともあるのです。
下肢静脈瘤の初期症状は痛みやかゆみ?
血管が浮き出るとくっきりと線が出てしまうので、結構目立ちます。
ふくらはぎなどは人目に付きやすいので、重症になる前になるべく早く発見して治療したいですよね。
そのためにも下肢静脈瘤の初期症状を知っておく必要があります。
初期症状として、足のむくみやだるさが挙げられます。
しかし女性は日常的にヒールの高い靴などを履くこともあるため、足がむくみやすく疲れやすいです。
そのためこれだけで下肢静脈瘤と判別することは難しいでしょう。
そこでその他に表れる症状として、足の痛みやかゆみがあります。
血液が逆流して血管が拡張することで、それがピリピリとした痛みやかゆみとなって表れるのです。
さらに足がつるような感じや、薄っすらと蛇行したり網目状やクモの巣状になった血管が見えることもありますが、やはり確実なのは病院で診断を受けることです。
少しでも怪しいと思ったら早めに病院を受診することをお勧めします。
下肢静脈瘤がさらに増えないためにも予防は大切です。参考記事がありますので見てみて下さい。
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下肢静脈瘤の予防には食事や運動が大切?ケアして防ごう!
下肢静脈瘤の治療方法
下肢静脈瘤の程度や種類によって治療法は様々です。
病院で相談しながら、適当な治療法を選択しましょう。
弾性ストッキング
医療用の弾性ストッキングを履いて、足に適度な圧力を与えることで余分な血液が溜まることを防ぎ、血液が流れるサポートをします。
ストッキングはふくらはぎまでの短いものや、太ももまでの長いもの、さらに圧力によっても様々な種類があります。
根治する治療ではないですが、足のむくみやだるさなどの症状を改善したり、下肢静脈瘤の進行を遅らせる効果があります。
比較的軽症の場合や、手術を希望しない場合などに適用されます。
硬化療法
硬化剤という薬剤を血管に注入し、血液が流れないように血管そのものを固めてしまう治療です。
硬くなった血管は数か月から半年程度で萎縮し、消失します。
硬化剤注入部に色素沈着やしこりが生じる場合もありますが、これも時間の経過とともに消失します。
入院の必要がないので、身体への負担は比較的軽い治療法です。しかし、重症の場合は適さないこともあります。
ストリッピング手術
古くから行われている、最も標準的な治療法です。足を切開し、そこから血管にワイヤーを通し、ワイヤーごと血管を引き抜く治療です。
ワイヤーを入れるところと出すところの2か所を切開するため、麻酔をかける必要があります。
術後にしばらく痛みが伴うこともあります。
そのため、比較的身体への負担が大きい手術となります。
病院によって、入院する場合と日帰りで施術できる場合があり、麻酔の種類も異なります。
レーザー治療
血管の細胞にレーザー光線を当てることで閉塞させる治療です。
カテーテルやファイバーを血管に通してレーザーを当てるため、術創が小さく済み、痛みも少なくストリッピング手術よりも身体への負担は軽減されます。
硬化療法と同様に、静脈を閉鎖させるため色素沈着が生じる可能性がありますが、時間の経過とともに消失します。
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下肢静脈瘤を病院で診てもらう時は何科が良いのか
何科で診てもらうのか
一般的に血管外科で診察が行われます。
その他にも、一般外科や形成外科、皮膚科などで診察を行う病院もあります。
最近は下肢静脈瘤を専門としている病院もありますので、一度ネットなどで調べてみると良いでしょう。
治療にかかる費用
医療用ストッキングは4,000円前後ですが、疾患により保険が適用されるか異なるので、病院で確認しましょう。
保険診療の場合、硬化療法は5,000円前後で施術を受けられます。
ストリッピング手術ですと約40,000程度、レーザー治療は約50,000円程度となります。
その他に術前の検査費用などもかかります。
病院により取り入れている治療が異なることもあるので、自分に合った治療を病院で相談しましょう。
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