朝から鼻血が出る!原因はこの病気かもしれない!
<監修医師 豊田早苗>
寝て起きたら枕に血!大人になってからの急な鼻血、びっくりしますよね。
何かの病気じゃないかと心配になり、検索する方も少なくないのではないでしょうか。
今回はそんな鼻血をキーワードに原因を探ってみましょう。
気になる所から確認してみよう
鼻血が出る原因
多くは鼻の粘膜の傷によって出血が起こります。
鼻を強くかんだり、くしゃみや咳をした拍子に出たりなどきっかけは様々です。
寒い季節になると特に空気も乾燥していて、粘膜も傷つきやすいので寝ている間に粘膜が乾燥し、ふとした衝撃に鼻血が出るなんてこともあります。
病気が原因ではない鼻血のことを突発性鼻血といい、多くはキーセルバッハ部位という場所で出血が起こります。
ここは鼻の真ん中の仕切りの前下方部にあり、薄い粘膜の下に多くの毛細血管が集まっている場所で、
傷つきやすく出血もしやすい場所であるといわれています。
【関連記事】
鼻血が止まらない。。それは癌などの病気かも!注意して!
鼻血の多くはこの突発性鼻血であるといわれており、深刻な病気によるものは非常に稀といわれています。
朝から鼻血がでる。こんな病気かもしれない
鼻血が朝から出るとなると心配になりますよね。
特に自覚なしに鼻血が出てしまうので怖くなってしまうかもしれません。
病気が元である鼻血であれば多くは鼻血以外の部分で体にSOSサインが出ていることもあるので一緒にみていきましょう。
生活習慣病
高血圧や糖尿病、脂質異常症などをまとめて生活習慣病といいます。
どれも血管に負担のかかる病気なのですが、中高年の鼻血では特に高血圧が問題となる場合があります。
血圧が高くなることによって鼻の血管の圧力も高くなり、出血しやすくなります。
また、糖尿病も血管が脆くなっているので、糖尿病と高血圧をセットで発症している場合にはより出血しやすい傾向になります。
タバコやお酒、ストレスなどはこうした生活習慣病を招く要因となりますので、控えめにしましょう。
ビタミン不足
普段の食生活で栄養が偏っていることはありませんか?鼻腔内は粘膜でできています。
ビタミンやコラーゲンなどが不足していると、粘膜が弱くなり、出血しやすくなってしまいます。
炎症や外的な刺激に対して粘膜を強くするには、ビタミンの摂取が効果的です。
ビタミンK、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンAが欠乏していると、正常な細胞分化が促されにくいので鼻血が出やすくなってしまいます。
特にビタミンB2は粘膜のビタミンといわれていて、これが足りないと口内炎などができてしまうといわれています。
レバーや納豆、卵やチーズなどに含まれているので積極的に摂取を心がけましょう。
妊娠
女性の場合、妊娠するとホルモンバランスが変化しますので鼻血が出やすくなります。
女性ホルモンと呼ばれているエストロゲンや、プロゲステロンというホルモンの濃度が高まることによって
鼻の粘膜への血流量が増え粘膜が柔らかくなることに原因があります。
このホルモンのバランスの変化によって鼻血や歯茎などの刺激を受けやすい粘膜から出血します。
妊娠初期から臨月まで起こるタイミングは人それぞれですが、胎児には影響はありませんので心配は要りません。
3日に一度のペースで出血がある場合には、高血圧も疑いながら経過をみましょう。
自律神経失調症
自律神経失調症とはストレスなどが引き金で出る体の不調のことをいいます。
ストレスと鼻血と聞くと関連がなさそうに聞こえますが、意外にも深く関連があります。
というのも、体にストレスがかかった時に肝臓で合成されているビタミンCといわれる物質を消費してストレスに対応するようにできているのですが、
与えられるストレスが強いとビタミンCは大量に消費されてしまいます。
ビタミンCは粘膜を作る大事な成分なのでこれが不足してしまうと鼻血が出やすく、血が止まりにくくなってしまうのです。
また、ストレスを発散しようとタバコやアルコールを摂取することがあります。
が、これらはビタミンCを大量に消費してしまいます。
ストレスにタバコとアルコール、多忙極めるサラリーマンの方は特に身近な話題かもしれませんね。
一日に現代人に最低限必要とされているビタミンCは100mgが必要ですが、これは、あくまで必要最低限の量であり、疲労回復やストレス緩和に必要な量は、1日2000㎎と言われています。
食事量で補おうとしても最大1500mg、足りない分をサプリメントなどで補っても良いでしょう。
【関連記事】
鼻血が突然出る原因!大人の鼻血が増えている。。
まとめ
朝から鼻血が出た、なんてびっくりしますよね。
子供ならまだしも、大人で起こる鼻血には特に驚きますし、心配にもなるのではないでしょうか。
鼻血の多くは突発性鼻血といって、ご紹介したような生活習慣やビタミン不足などの粘膜が弱っている状態のときに出ることがほとんどで病気であることは稀です。
一瞬パニックに陥るかもしれませんが、一度立ち止まって日々の生活を振り返ってみてもよいかもしれませんね。
鼻血が止まらない、または3日に一回の頻度で出る場合には病院受診を考えてもよいでしょう。
当記事は医師、薬剤師などの専門家の監修を受けておりますが本サイトで提供する情報、文章等に関しては、主観的評価や時間経過による変化が含まれています。 そのため閲覧や情報収集は利用者ご自身の責任において行っていただくものとしその完全性、正確性、安全性等についていかなる保証も行いません。