喉に痰が絡む病気って危険?原因を知っておこう!
<監修医師 WASHIO>
痰がらみの咳が長く続くと何かの病気なのではないかと心配になりますよね。
今回はこの痰がらみの咳に焦点をあて、その原因を解説します。
喉に痰が絡む病気やその原因
まず、痰というものは悪いものではありません。
体に取り込まれた異物を除去しようと白血球が戦った残骸です。それを咳をして出すというイメージです。
痰は肺や気管支から分泌されている粘液で、病気にかかっていないときは無色透明です。
しかし、何らかの原因で気管に炎症が起きるとこの粘性の強い痰が分泌されるようになってしまいます。
「何らかの原因」というのは細菌やウイルスに感染することにあります。ここではその原因についてお話します。
風邪(細菌感染・ウイルス感染)
仕事で疲労が蓄積されているときなど抵抗力が低下しているときにはあらゆるものに対してガードが緩くなります。
細菌感染では喉で炎症が起きるので痰の分泌量は増え、粘性も増すので喉に絡みやすくなってきます。
細菌感染では痰の色は白色~黄色、もしくは黄緑色に近い状態になることもあります。
喉の痛みや腫れがないかを見てみてくださいね。
気管支炎
気管支炎には風邪に続いて起こってくる急性気管支炎場合と、慢性気管支炎という喫煙習慣が長くある人に起こってくる場合があります。
この2つとも気管支に炎症が起きている状態で、痰が絡んでいる咳を出します。
急性は風邪の完治とともに痰がらみも少なくなってくるのですが、慢性気管支炎になると3か月以上痰がらみが続く状態になります。
痰がらみの咳に加えて、労作時の呼吸困難さがあるなど自覚症状がありますので、なるべく早めに受診しましょう。
肺炎
風邪の延長上に肺炎というものがあります。
文字の通り、肺に炎症を起こす病気なのですが、この肺炎は微熱が続き、同時に咳や痰が出るといった症状を呈します。
風邪が治ったと思って無理をしたら肺炎になっていた、なんてケースもあります。
肺炎ですので、胸の音を聞くと普通では聞こえないゼロゼロとした雑音が入ります。
肺炎が悪化すると発熱し、激しい咳と色味が強い痰が出ます。
咳に加えて、呼吸苦もあるので非常につらい病気です。
また、最近では日本人の死因に肺炎があります。肺炎予防のワクチンも開発されていますので、積極的に活用しましょう。
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逆流性食道炎
逆流性食道炎というのはストレスや日々の食生活が原因で、胃に入った内容物が食道を逆流してくる食道の炎症です。
私たちが食事をすると食べ物は食道から胃に入り、分解と消化をして腸で吸収します。
しかし、この逆流性食道炎では胃からの逆流なので胃酸という塩酸が気管支までをも荒らしてしまいます。
気管支がただれた状態があると白血球は必至に治そうと集まりますので痰が出るということです。
痛みありの黄色い痰が出るのは、こんな病気かも。。
喉の痛みにくわえて、痰が黄色い…、心配になりますよね。
喉の痛みは咳によって喉が傷ついているような状態です。痰のからみを何とか吐き出そうとしていませんか?
咳をすることによっていつもより呼吸数は増えますし、空気が乾燥していたらより一層喉の粘膜が傷つきやすくなります。
また、喉の痛みと同時に黄色が強い痰が出ている場合にはもしかすると「急性上気道炎」かもしれません。
また、緑の痰が出る場合は異なる原因が考えられるので以下の記事を参考にしてみて下さい。
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急性上気道炎というのはいわゆる喉風邪のことです。
普通は1週間もすれば治ってしまいます。しかし、それ以上続く場合、もしくは症状が重くなっているような感じがする場合は受診の目安になります。
喉の痛みが引き金で熱が出るようになったら、安静を心がけましょう。
抵抗力が低くなっている状態ですので、無理はしないようにしてください。
また、喉の痛みに対しては水道水ではなく、市販されている殺菌作用のあるヨード液でうがいをし、温かい飲み物で喉を保湿しましょう。
特にはちみつは殺菌作用がありますので、おすすめです。
一気に飲んでしまうと効果は薄れます。
少しづつ飲むことで痰に水分を与え、柔らかくする効果があるので吐き出しやすくなります。
痰が切れないときに吐き出す方法については以下の記事で解説しています。
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まとめ
咳に痰が絡む状態が長く続くと気になりますよね。喉とは私たちが思っているより、繊細な器官です。
特に、寒い時期になると空気も乾燥していて風邪を引きやすいです。
しっかりと防寒対策をするとともにうがいと手洗いを徹底しましょう。習慣にしておくと風邪の予防ができます。
また、喉のケアに関しては、ヨード液で殺菌消毒し、室温や湿気も適度になるように調節しましょう。
喉の最大の敵は乾燥です。
喉が乾燥すると呼吸時に粘膜が乾いてしまって、ウイルスを体に取り込みやすくなってしまいますので、保湿を心がけるようにしてください。
濡れたバスタオルをカーテンレールに引っ掛けておくことでも十分に加湿が可能です。
もし、痰が絡む咳が1か月以上続くようであれば病院を受診しましょう。
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